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厚労省・中井薬剤管理官「グローバル市場に目を向け新薬創出に集中を」GE80%時代の情報提供 カギは薬剤師

公開日時 2015/06/16 03:50

厚生労働省保険局の中井清人薬剤管理官は6月13日、後発医薬品(GE)数量シェア80%の市場について産業振興の観点から言及し、先発メーカーはグローバル市場に目を向けて新薬創出に集中すべきとの考えを示した。中井薬剤管理官は、GE数量シェア80%の世界をグローバル基準との見方を示し、産業構造もこれに伴って変化するとの見方を示した。MR数についても減少すると見通した上で、今後の医薬品の情報提供については、「地域でDI情報を担うのは薬剤師の役割」との考えを示した。日本ジェネリック医薬品学会第9回学術大会(6月13~14日、浜松市)で講演した。

 


中井薬剤管理官は、医薬品はグローバル製品”との認識を示した上で、そのため「市場規模や市場動向に一定程度の影響を受ける」と述べた。国内市場については、米国市場の巨大化や急速な発展を遂げる中国市場などに比べ、「世界の市場が大きくなる中で、相対的に国内の市場規模が小さくなっているのも事実」との見方を示した。その上で、先発メーカー、ジェネリックメーカーともにグローバル化し、創薬に注力することが重要との考えを表明。「医療制度は日本独自でよいが、産業政策は世界をみないといけない」と強調した。特に、先発メーカーではグローバル化が進んできたとした上で、「ジェネリックメーカーも世界のプレイヤーになってほしい」と呼びかけた。


◎「PMDAの審査レポートかみ砕いて情報提供を」 エッセンシャルドラッグの情報提供も



中井薬剤管理官は、GE80%時代の医薬品の情報提供のあり方についても言及した。国内の情報提供について「MRは一般的に多く、丁寧に情報提供をしている」と述べた。グローバル化が進む中で、産業構造もグローバル化が進むとの見方を示した。欧米では相対的に国内よりもMR数が少ないことを引き合いに出し、医師への情報提供もウエブを通じた情報提供が増加する中で、国内のMR数も減少するとの見方を示した。


これまで培われてきたきめ細かい情報提供の今後の担い手として中井薬剤管理官は、薬剤師をあげた。特に、地域の薬局薬剤師については、「普段から地域でどう連携するのか。地域でDI情報を担うのは薬剤師の役割」との見解を示した。具体的な情報提供としては、「PMDAの審査レポートは公正な評価を示している。を薬剤師がちゃんと読んでわかりやすく噛み砕いてDI情報を伝えないといけない」と述べた。情報提供については、新薬だけでなく、臨床上の有用性の評価が定まっている使いなれた基礎的医薬品、いわゆる“エッセンシャルドラッグ”の情報提供の重要性も強調し、“パッケージ”化した情報提供を行うことがGE80%時代の情報提供との考えを示した。
 

◎薬価政策「イノベーション評価と薬剤費の適正化“メリハリ”が必要」
 

薬価政策としては、「イノベーション評価と薬剤費の適正化のメリハリが必要」との考え方を示した。新薬だけでなく、「“エッセンシャルドラッグ”に光を当てることは重要」との考えを示し、今後議論を深める考えも示した。一方で、GEの使用促進については、都道府県など保険者がキープレイヤーになるとの見方を示した。

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