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EMA、EC、FDA 医薬品開発・評価などの協力強化へ 副作用情報など共有

公開日時 2015/07/24 03:50

欧州医薬品庁(EMA)、欧州委員会(EC)、米食品医薬品局(FDA)の3団体は今後2年間、医薬品の品質確保や安全性確保、医薬品評価、規制情報や副作用情報の共有などについて一層の拡大、協力強化を図る方針だ。従来から実施しているが、3機関が6月19日、FDA本部(メリーランド州シルバースプリング)で開催した定期会合で決めた。EMAが7月14日、発表した。


EMAとFDAは、協力事業の内容や推進方法などについては、双方で科学専門家や規制専門家から構成する実務者グループ(WG)を設置しており、今回新たに、リスク・ベネフィットの評価や市販後の状況など患者の経験情報を収集、共有するWGを設置することを決めた。得られた情報を医薬品開発に活かすことを狙う。EMAとFDAは、医薬品の患者への影響や、患者が医薬品の品質、安全性・有効性などの情報入手経路を把握、患者情報の収集を強化したい考えだ。すでに設置されているバイオシミラーのWGでは、国際的な開発支援の観点から、患者のバイオシミラーへのアクセスを阻害しないよう、FDAとEMAの規制の差異解消を検討する。


小児治療薬については、欧米各国での法規制に大きく左右されることを踏まえ、EMA、FDAの両規制当局の協力が重要であることが再確認された。臨床試験実施の際に便宜が図れるように「(規制についての)共通の注釈」や開発計画を含む科学的取り組みについての連携が考えられている。この具体化のために、米国とEUの経験を共有する研修会を2016年に開催する予定だ。


希少疾患の分野における協力をめざし、「国際希少疾患専門家チーム」(TIGRE)を設置する。希少疾病薬指定の申請書を米国、EUで共通のテンプレートを活用する経験をもとに、開発支援を視野に入れる。


新薬のドラッグ・ラグを解消するために、これまでにFDAとEUは科学的アドバイスや医薬品評価に共同で取り組んできた。そのためのインフラとして、情報共有しやすくすることで、規制の相違を最小限にとどめたい考えだ。


EC、EMA、FDAは、これら事業の進行状況や成果などを、定期的にモニターする会合を開催する方針だ。

 

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