AZ 悪性中皮腫治療薬の国内フェーズ1開始 モノクロ抗体 T細胞活性化作用
公開日時 2015/10/13 03:51
アストラゼネカ(AZ)は10月8日、悪性中皮腫患者を対象にTremelimumabの国内フェーズ1を開始したと発表した。活性化T細胞における抑制的調節因子であるCTLA-4と、そのリガンドである抗原提示細胞上のB7(CD80/CD86)分子との結合を阻害することで、ヒトの免疫システムに関与するT細胞を活性化し、腫瘍に対し作用するよう設計されたヒト型抗ヒト細胞傷害性Tリンパ球抗原-4(CTLA-4)モノクローナル抗体。
悪性中皮腫は、胸部、腹部の内膜(胸膜、腹膜)に発現する。特に、病勢が進行している患者への治療法は限られており、5年生存率は、適切な診断や治療を受けた場合でも5%未満という。国内では年間約1400人が中皮腫で死亡している。フェーズ1では、国内約13医療機関で約40症例登録を目標に治験薬を投与した際の安全性と忍容性を評価する。
海外では、悪性中皮腫患者に対するフェーズ2bを実施中で、2015年4月にはFDAから悪性中皮腫治療薬として希少疾病用医薬品に指定された。