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米FDAの新薬承認 フェーズ1からの確率は9.6%に BIO調査

公開日時 2016/06/22 03:50

臨床開発における米食品医薬品局(FDA)承認確率(Likelihood of Approval: LOA)は、全薬効群でフェーズIからでは9.6%、腫瘍分野を除くと11.9%であることが米国バイオテクノロジー・イノベーション協会(BIO)の調査で明らかになった。BIOが5月25日発表した。

調査は、BIOがバイオマーカービジネス情報企業Amplion社ならびに臨床試験情報企業Biomedtracker社の協力を得て、2006年から2015年までの10年間におけるFDAによる承認確率を追跡するために、製薬企業など1103社9985本の臨床試験のデータを記録、分析した。「臨床開発成功率2006-2015」(Clinical Development Success Rate 2006-2015)と題する報告書にまとめられた。

同報告書の調査結果概要は、以下の通り。

*PIからの全開発候補物質でのLOAは9.6%で、腫瘍分野以外では11.9%となった。

*バイオマーカー選択をした場合のPIからのLOAは25.9%、バイオマーカー選択をしない場合のLOAは8.4%だった。

*調査対象とした14疾患領域(全体)で、血液学分野がPIからのLOAが26.1%と最も高く、腫瘍分野のLOAが5.1%と最低となった。

*腫瘍分野は14疾患全分野において承認は最速だった。

*希少疾病薬開発計画は、全体に比べ、フェーズごとの成功率は高かった。

*大患者集団を持つ慢性疾患のPIからのLOAは全体に比べ低かった。

BIOのCartier Esham上級副会長は、「本調査は、広範な適応にわたって医薬品の開発成功確率についての豊富な情報を提供してくれる」と指摘した。その上で、「本調査の結果は、業界がここ数年最も成功裏に進んだ疾患領域や開発フェーズを正確に特定してくれると同時に医薬品開発における資本集約的な方法に沿ってチャレンジできる分野を示してくれるものだ」と同調査結果のメリットを訴えた。

 

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