帝人ファーマ 希少がんの神経内分泌腫瘍で適応追加申請 ソマチュリンに
公開日時 2016/07/29 03:50
帝人ファーマは7月27日、先端巨大症などに用いるソマチュリン皮下注(一般名:ランレオチド酢酸塩)の適応症に「神経内分泌腫瘍」(NET)を追加する承認申請を同日に行ったと発表した。NETは、ホルモンを分泌する神経内分泌細胞に発生するもので、胃腸などの消化管、すい臓などにみられるが、自覚症状がなく、10万人対約5人程度と希少であるため、発見されにくい。治療の第一選択は手術だが、手術が困難であったり、腫瘍が残存している場合は、薬物治療となる。
同剤は、成長ホルモンの分泌を抑制する作用を持ち、腫瘍増殖抑制や症状改善が期待される。承認申請は、導入元の仏イプセン社が行った治験で、無増悪生存期間がプラセボより有意に延長した結果と帝人ファーマによる国内フェーズ2結果に基づき行われた。
NETの治療薬としては欧米など40カ国以上で承認されているという。