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24年市場予測 整形外科の医薬品市場7000億円台に 15年比30%超伸長 高齢化で 富士経済

公開日時 2016/12/19 03:52

富士経済はこのほど、整形外科領域の医薬品市場が2024年に7000億円を突破するとの調査結果をまとめた。15年実績(5321億円)に比べ、市場は30%超の伸長となる。高齢化の進展に伴う骨関連疾患患者の増加が主な要因。現在の主要製品に後発医薬品(以下、GE)やバイオシミラーの登場があっても、市場は毎年1桁台前半の伸びが見込まれると分析している。

文末の「関連ファイル」に、整形外科領域の医薬品市場の24年までの推移予測をまとめた資料を掲載しました(12月19日のみ無料公開、その後はプレミア会員限定コンテンツになります)。

調査方法は同社専門調査員による参入企業や関連企業などへのヒアリングや文献調査などをもとにまとめたもの。調査期間は16年8月~10月。

24年の整形外科領域の医薬品市場は7033億円になると予測した。15年実績比で32%増となる。整形外科領域の90%を骨粗鬆症治療薬と抗リウマチ薬が占め、骨粗鬆症治療薬市場は24年に3745億円、15年実績比で45%増(15年実績2577億円)、抗リウマチ薬市場は24年に2857億円、同27%増(同2252億円)――になると分析した。

■骨粗鬆症薬市場は年5%前後成長 抗リウマチ薬市場は成長鈍化

骨粗鬆症治療薬市場は現在、週1回や月1回経口投与のビスフォスフォネート製剤の構成比が高いが、24年までにGEの影響を受ける。ただ、月1回1ショット静脈注射でも使えるボンビバ(中外製薬、大正富山医薬品)や年1回の静脈注射で用いるリクラスト(旭化成ファーマ)が伸長するほか、6か月に1回の皮下注で用いるプラリア(第一三共)が「臨床的な高い効果で評価され伸び続ける」と分析。さらに骨形成促進と骨吸収抑制の効果を持つヒト化モノクローナル抗体ロモソズマブ(アステラス・アムジェン・バイオファーマ、アステラス製薬)の18年発売が予想されるとし、これらの結果、骨粗鬆症治療薬市場は24年まで毎年5%前後の成長が期待できるとしている。

抗リウマチ薬市場は、14年11月に生物学的製剤レミケード(田辺三菱製薬)にバイオシミラーが登場したものの、これまでGEほどの影響を受けていないこともあり、同市場は15年実績が14年比で7%増、16年見込も15年比で6%増と拡大基調にある。今後も疾患啓発に伴い患者は増加し、生物学的製剤の一層の普及もあって市場成長は続くとしている。ただ、その成長スピードは、ヒュミラなど他の生物学的製剤にも今後バイオシミラーが登場するため徐々に減速し、20年以降は毎年、対前年比で1~2%成長にとどまると予想している。

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