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中医協薬価専門部会 MRの販促費は薬価に反映されず 労務費に問題意識も

公開日時 2017/07/27 03:51

厚生労働省保険局医療課は7月26日、中医協薬価専門部会に類似薬のない新薬を算定するルールである“原価計算方式”で算定した場合のシミュレーションを示した。原価計算方式は、原材料費、製造経費などを積み上げて薬価を算出する。この日の中医協資料によると、MR活動のうち薬価上反映されているのは、市販直後調査、使用成績調査(製造販売後調査)の安全対策にかかわる業務に限られる。いわゆる販売促進活動を計上することは認められていない。薬価算定に際しては、面談回数や時間なども妥当性が厳格に査定されていることも示された。専門委員の加茂谷佳明委員(塩野義製薬常務執行役員)は、「労務費ひとつとっても一律の割合だ。分けられない費用は企業サイドの方で計上しない。相当厳しく査定される実態もある」と述べた。一方で、支払側から、労務費の高さについての指摘があがるなど、依然として原価計算方式の透明性に疑問を投げかける声があがった。


◎市販直後調査・製造販売直後調査以外のMR活動は販促活動



原価計算方式は、原材料費、労務費、製造経費、一般管理販売費(研究開発費など)、営業利益、流通経費、消費税を積み上げて算出する。これまで、薬価はブラック・ボックスなどと揶揄されることもあったが、昨年末4大臣合意した「薬価制度の抜本改革に向けた基本方針」では、「薬価算定方式の正確性・透明性を徹底する」ことが盛り込まれており、厚労省はこの日の中医協に薬価算定の詳細を提示した。

このうち、研究開発費の中で、MR活動として、市販直後調査、製造販売後調査の安全対策にかかわる費用は計上することができる。内訳として、MRの労務費や交通費などを算定できるが、「通常面会に要する時間として適切か」、「面談回数は薬事制度で通常求められている回数(半年で8回)に照らし合わせて妥当か」、「公正取引協議会で定められている謝礼の額(原則1~3万円以下)と比較して妥当か」など妥当性を薬価算定組織が確認。「市販直後調査・製造販売後調査以外のMRの訪問は、実質的に販売促進活動であり、その費用はすべて認めない」ことを示した。


◎支払側・幸野委員「MRの交通費や謝礼は一般的な企業活動」



支払側の幸野庄司委員(健康保険組合連合会理事)はPMSについて、「MRの交通費や謝礼など、一般的な企業活動を行う上でかかる経費も研究開発費として計上されているのはいかがなものか」、「国が定められたことは当たり前のようにやらないといけないのに、なぜ国民が負担しないといけないのか」と指摘した。PMSにかかる費用は、予測で算出した金額であることから、企業の申告ベースではなく、一定の基準を設けることを求めた。これに対し、厚労省保険局医療課の中山智紀薬剤管理官は、市販直後調査はGVP省令、製造販売後調査はGPSP省令に基づき、「薬事上の法令で行わないといけない義務だ」と述べ、法令に照らし合わせて、PMSの症例数や訪問回数、内容は薬価算定段階で必要経費か確認していると説明した。

幸野委員はさらに、労務費(1時間当たり3818円で算出)についても指摘。「営業利益率についても他の産業と突出した営業利益率を確保している。労務費も他産業と比べると非常に高い人件費がかけられているのではないか。一般的な業種との整合性も考えて行うべきだ」と主張した。

専門委員の加茂谷委員は、「実際にかかった費用そのもので認められているわけではない。“当該新薬の薬価=原価”ではないということは理解を頂きたい。一定のモデル原価を算定しているという風にとらまえていただく方が妥当ではないか。あくまで原価計算方式の場合は類似薬がない場合に限定的に用いる算定方式だ」と説明。「研究開発費についても、もっと使っている部分について、ばっさり査定されるというやり取りがある」と述べ、理解を求めた。

そのほか、診療側の今村聡委員(日本医師会副会長)は、現行制度では卸の利益率が上がるほど薬価が高くなる仕組みに問題意識を示した。
 

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