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厚労省 帝人ファーマのフェブリク錠 心血管疾患リスクを注意喚起へ

公開日時 2019/06/27 03:51

厚生労働省の薬事・食品衛生審議会薬事分科会医薬品等安全対策部会安全対策調査会は6月26日、帝人ファーマの高尿酸血症治療薬・フェブリク錠(一般名:フェブキソスタット)について、添付文書の重要な基本的注意で、心血管疾患発現の注意喚起を行う方針を了承した。FDAが19年2月、添付文書に心血管死に関する注意喚起を記載する指示した動きなどを受けたもの。厚労省では、同剤の注意喚起に関する通知を7月中にも発出し、周知を図る考え。

同剤は2011年1月、痛風、高尿酸血症、がん化学療法に伴う高尿酸血症を効能・効果に、帝人ファーマが承認を取得している。同日の調査会は、同剤について、FDAが添付文書の改訂を指示したことや、19年5月に特定使用成績調査の結果が提出されたことを踏まえて開かれた。

検討の結果、今後の対応については、添付文書の重要な基本的注意で、心血管疾患の発現を注意喚起する方針を了承した。同剤の位置づけについては、FDAが添付文書の改訂を指示した根拠となる試験は、一般的に心血管系リスクが欧米人と比較して低いとされる、アジア人のデータが少ないことなどから、適用患者を限定するなど変更の必要はないと判断した。一方、同試験では心血管死という重篤な事象が認められたことから、添付文書のその他の注意では、試験結果の情報を記載する。また厚労省では、日本人に関する情報収集や評価を行うため、「MID-NET」などの医療情報データベースを活用した調査を検討する。

◎原則禁忌の廃止伴い5成分の取り扱いを検討

同日の調査会では、4月施行の添付文書新記載要領で、「原則禁忌」が廃止されたことに伴い、「禁忌」に引き上げる必要があると判断した5成分の取り扱いについても検討した。検討対象となったのは、フェニレフリン塩酸塩、エチレフリン塩酸塩、オザグレルナトリウム、スキサメトニウム塩化物水和物、精製ツベルクリン-。

このうち、血管収縮剤のフェニレフリン塩酸塩と、昇圧剤のエチレフリン塩酸塩については、「本剤の成分に対し、過敏症の既往歴のある患者」を禁忌とする。

また、くも膜下出血術後の脳血管攣縮の改善などを効能・効果とするオザグレルナトリウムでは、「重篤な意識障害を伴う大梗塞の患者」を禁忌と改める。

麻酔時の筋弛緩などを効能・効果とするスキサメトニウム塩化物水和物では、「重症の熱傷、広範性挫滅性外傷、尿毒症、四肢麻痺、ジギタリス中毒の既往歴のある患者、あるいは最近ジギタリスを投与されたことのある患者」を原則禁忌としていたが、「急性期後の重症の熱傷、急性期後の広範性 挫滅性外傷、四肢麻痺のある患者」を禁忌とする。

さらに結核の診断に用いる精製ツベルクリンは、「ツベルクリン反応検査において、ツベルクリン反応が水ほう、壊死等の非常に強い反応を示したことのある者、ツベルクリン反応検査を行うことが不適当な状態にある者」を原則禁忌から禁忌に改める。

◎コデイン類等含有医薬品は12歳未満の小児を禁忌に

このほか、コデインリン酸塩、ジヒドロコデインリン酸塩と、トラマドール塩酸塩を含む医薬品については、12歳未満の小児を禁忌にするよう、使用上の注意の改訂を行うことも報告された。医療現場での周知や、製造販売業者の準備のために設けていた経過措置期間の終了を受けたもの。期間中も添付文書で注意喚起していたが、禁忌に移行する。あわせて、「扁桃摘除術後又はアデノイド切除術後の鎮痛目的で使用する18歳未満の患者」も原則禁忌から禁忌に移行する。この改訂についても、7月中に通知を発出し、周知を図る。




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