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【中医協総会 12月17日 議事要旨 個別事項について(その16)長期収載品の選定療養②について】

公開日時 2025/12/18 04:50
中医協総会が12月17日に開かれ、次期診療報酬改定に向けた個別事項のうち、長期収載品の選定療養について議論した。本誌は、各側委員の質疑の内容を議事要旨として公開する。


(事務局説明 略)

小塩会長:はい、ありがとうございました。それでは、ただいまの説明につきまして、ご質問等ございましたらお願いいたします。最初に江澤委員お願いいたします。

江澤委員:はい、それでは資料「総―6」15ページ(長期収載品の選定療養の更なる活用に向けた見直し案)の論点について申し上げます。まず、論点にお示しいただきました通り、医療上必要がある場合や、後発医薬品を提供することが困難な場合については、引き続き選定療養の対象外とすることは大前提であることは申し上げたいと思います。

その上で、患者さんの負担水準については、資料「総―6」8ページ(長期収載品と後発医薬品の価格差1/4の分布)に示されていますように、現在の取扱いである価格差の4分の1をご負担いただく場合、追加的な負担としては1剤当たり100円未満である品目が9割程度であること、資料「総―6」11ページ(特別の料金が1万円を超えているレセプトの分析)では、特別な料金が1万円を超えているレセプトにおいても、高額となる要因は薬価というよりも長期処方による投与量であることなどが示されておりますことから、今回、価格差の4分の1を2分の1、あるいは2分の1以上に引き上げる提案がなされたものと理解をしております。

しかしながら、引上げるのであれば、比較的単価の高い薬剤を使用されている可能性がある小児や希少疾患、難病等の患者さん、あるいは在宅自己注射を実施している患者さんなどへの配慮をどうするのかといった問題もあると考えております。

ここで事務局への質問になりますが、資料「総―6」8ページの長期収載品と後発医薬品の価格差の4分の1の分布を示した資料におきまして、価格差の4分の1が500円以上600円未満、それ以上の品目が計28品目あるかと思いますが、これらについては、具体的にはどのような品目であるのか教えていただければと思います。私から以上でございます。

小塩会長:はい、ありがとうございました。ただいま江澤委員から資料「総―6」8ページの図の中の28品目はどういうものかっていうご質問をいただきましたけれども、事務局いかがでしょうか。

事務局:はい、事務局でございます。まず、1000円以上のところについて13品目、先ほど簡単にご説明をしましたが、その中で、こう、この在宅自己注視導看業の対象薬剤になっているものは、具体的にはリュープロレリン酢酸塩というものでございます。500円以上の薬剤につきましては、いま手元にデータがございませんので、改めてそれをまとめたものをお示しさせていただきたいと思います。申し訳ございません。

小塩会長:よろしいですか。

江澤委員:はい、ありがとうございます。価格差の4分の1が500円を超えるということは、仮に今回2分の1に引上げるとすれば、1剤当たり1000円を超えて大きな負担となりますので、そういった患者さんが本当に苦慮すること、お困りになることはないのかどうか、慎重に踏まえた上で取り組んでいただければと思っております。

特に資料「総―6」12ページ(患者調査の結果 先発医薬品(長期収載品)の処方を希望した理由)のアンケート調査を見ますと、郵送もインターネットもどちらの調査もジェネリック医薬品の使用に不安があるからと、次の項目の先発医薬品の方が効果があると思うから、と合わせますと、どちらも半数近くに回答が占めております。したがいまして、この2項目は、患者さんの思いは共通項だと思っておりますので、そういった思いもありながら負担されている方もいらっしゃることは十分踏まえた上で、またいろいろご検討いただければと思います。以上でございます。

小塩会長:ありがとうございました。続きまして。あと、よろしいですか?はい、大杉委員お願いいたします。

大杉委員:はい、ありがとうございます。資料「総―6」15ページ(長期収載品の選定療養の更なる活用に向けた見直し案)について発言をさせていただきます。後発医薬品を提供することが困難な場合については、引き続き選定療養の対象外とすることを前提に、価格差を2分の1以上とする方向性はある程度理解をいたしますが、ここ数年、歯科領域でよく使用されている数種類の後発医薬品でさえ、欠品状態が持続しており、現場には負荷がかかっております。これまでも発言してきました通り、後発医薬品の安定供給が大前提ですので、それらも踏まえて推進をお願いいたしたいと思います。

また、先日中医協で報告された診療報酬改定の結果検証においても、長期収載品の選定療養に関する内容を聞いておりますが、診療所の歯科医師の回答として、長期収載品の選定療養の制度そのものが分かりにくいといった意見も多く、かつ制度導入後年以上が経過したとはいえ、まだ理解していない患者さんも見えますので、窓口においてできるだけ負荷がかからないよう、もう少し丁寧な周知も必要と考えますので、よろしくお願いをいたします。以上でございます。

小塩会長:はい、ありがとうございました。続きまして、森委員お願いいたします。

森委員:はい、ありがとうございます。資料「総―6」15ページ目(長期収載品の選定療養の更なる活用に向けた見直し案)についてです。まず、資料「総―6」5ページ目(令和6年度 調剤医療費(電算処理分)の動向 <後発医薬品割合(数量ベース)の推移>)に薬局での後発医薬品割合ベースの推移がありますが、長期収載品の選定療養の導入や、それに伴う医療現場の尽力により、後発医薬品の使用促進の観点から一定の効果があったものと考えます。

今後も更なる後発医薬品の使用を促進していくことは重要ですが、患者負担の増加による患者さんへの影響、後発医薬品の使用の増加などに伴う供給への影響、そしてそれらを受け止める医療現場に大きな影響があります。長期収載品の選定療養が導入されてからまだ約一年ということも踏まえ、患者負担、医薬品の供給状況、医療現場への影響を含めて慎重に検討する必要があると考えます。また、今回の見直しの有無にかかわらず、厚生労働省や保険者におかれましては、引き続き医療現場と協力して後発医薬品の使用促進に向けた取り組みが進められるよう、ご対応の方をよろしくお願い申し上げます。私からは以上です。

小塩会長:ありがとうございました。それでは続きまして、松本委員お願いいたします。

松本委員:はい、ありがとうございます。本日は方向性を決めるところまで、ということでございますので、事務局案に異論はございませんが、その上で3点コメントいたします。

まず資料「総―6」8ページ(長期収載品と後発医薬品の価格差1/4の分布)に示されております、現在4分の1負担の金額の分布を見てみますと、ほとんどが1剤当たり50円未満ですので、このケースで仮に差額を全て負担した場合でも、ほぼ200円未満に収まるということになります。ただ、一方で、お薬をたくさん飲まれている方はそれなりの負担になると思いますが、選定療養の仕組みそのものは、後発品に切り替えるインセンティブを働かせることが主たる目的ですので、患者さんに負担を感じてもらうことも、ある意味では重要な要素ではないかというふうに考えております。

また、資料「総―6」9ページ(1.(5)イノベーションの推進に向けた長期収載品の薬価の更なる適正化)に示されている通り、今後はG1ルールを強化し、これまで以上に長期収載品と後発品の価格を小さくしていく方向性も固まってきておりますので、後発品を使用するインセンティブをより効かせるためにはこうした特別料金の基準を引き上げるべきだというふうに思います。

次に、資料「総―6」12ページ(患者調査の結果 先発医薬品(長期収載品)の処方を希望した理由)の調査結果を見てみますと、特別料金を払ってまで長期収載品を使う理由として、患者調査では使い慣れた薬を使いたいからという回答が最も多いですが、その次には、後発品の使用に不安があるといった回答や、先発品の方が効果があると思うという回答も一定数、見られます。こうした方々に、後発品を使用していただくためには、メーカーにも協力いただきながら、引き続き後発品の信頼感を高める取組みを進めることも必要だというふうに考えます。

最後に差額の具体的な割合については、予算編成過程を経た上で取りまとめるということでございますので、異論はございませんが、今後の議論では、医療上の必要性によって特別料金の対象にならなかったケースについても、具体的な内容を示していただきたいと思いますので、事務局には準備をお願いしたいと思います。私からは以上でございます。

小塩会長:はい、ありがとうございました。続きまして、鳥潟委員お願いいたします。

鳥潟委員:はい、長期収載品の選定療養制度の対象は、後発品処方が可能なケースにおいて、本人の希望で先発品を使用する場合であることから、後発品が処方される方との保険給付の公平性の観点からも、後発品と先発品の価格差の全額を特別の料金とする方向で見直しを図るべきと考えます。

少なくとも価格差のなるべく高い割合とする見直しを今般行うべきと考えております。もともと価格差4分の1の方の多くが50円未満であることに加え、現在薬価制度改革で検討されている長期収載品の薬価の適正化を踏まえると、患者負担割合を引き上げたとしても、患者負担への影響も一定緩和されると認識しております。以上です。

小塩会長:はい、ありがとうございました。続きまして永井委員お願いいたします。

永井委員:はい、ありがとうございます。すでに出されている意見と重なることをお許しいただきたいと思います。

まず、資料「総―6」11ページ(特別の料金が1万円を超えているレセプトの分析)で特別料金が1万円を超えているレセプトの分析をお示しいただきましてありがとうございます。価格差ではなく、投薬数量が関係しているということで、複数の医薬品を長期的に服用している患者が該当するのだと受け止めております。

また、次の資料「総―6」12ページ(患者調査の結果 先発医薬品(長期収載品)の処方を希望した理由)を見ますと、これも触れられておりましたが、患者調査から先発医薬品を希望するのは、使い慣れた薬を使いたい、ジェネリック医薬品に不安があるという理由が最も多いということです。

患者の負担を引き上げる場合は、患者への影響を踏まえるとともに、患者に対してこの制度だけでなく、ジェネリック医薬品について丁寧な説明、周知などの対応も必要と考えます。また、後発医薬品の安定供給に支障が出ることがないよう、国としてしっかり取り組んでいただければと考えております。以上です。

小塩会長:ありがとうございました。続きまして、オンラインで奥田委員お手が挙がっています。よろしくお願いします。

奥田委員:はい、ありがとうございます。資料「総―6」3ページ(前回(令和7年11月14日)いただいた主なご意見)にもある通り、革新的な医薬品のイノベーションへの適切な評価を推進しつつ、将来の医療保険制度の持続可能性を確保する観点から、長期収載品をはじめとした医薬品の保険給付のあり方を適正に見直すことが不可欠というふうに考えております。したがって、すでに一号側の委員から色々と意見が出ておりますけれども、特に先ほどの松本委員からあった意見に賛同をいたします。私からは以上です。

小塩会長:はい、ありがとうございました。他はよろしいでしょうか。はい、飯塚委員お願いいたします。

飯塚委員:はい、ありがとうございます。資料「総―6」12ページ(患者調査の結果 先発医薬品(長期収載品)の処方を希望した理由)にありますように、選定療養が始まりましたけれども、選定療養を選択されて先発品を使われる患者さんがいらっしゃいます。どういった薬で選定療養が選択されるのかという分析が必要かと思います。例えば薬効分類であったり、あるいは年齢階層であったり、何か特徴があるのであれば、そういうことが知りたいと。また、従来から外用薬ですとか、あるいはがんの薬においては、なかなか後発薬が使われないという議論がありますけれども、そういったことがやはりここにあるのかどうなのか、今後どういうふうに後発薬を推進していくかに対してのいろいろな示唆が得られると思いますので、よろしくお願いしたいと思います。

2点目は、同様の趣旨で医療上の必要性のあるもの、それから薬局で在庫のないということで選定療養とされていないというものが除外されたものがあると思いますが、それは一体どんな薬であったのかということについても整理いただければと思います。こういった話は、レセプトのデータを使えばできることになっていると思いますので、そういう検討もお願いしたいと思います。以上です。

小塩会長:はい、ありがとうございました。他に追加的なご意見、ご質問ございますでしょうか。よろしいでしょうか。他には特にご意見等ないようですので、本件にかかる質疑はこの辺りとします。今後、事務局におかれましては、本日いただいたご意見も踏まえて対応していただくようにお願いいたします。本日の議題は以上です。

次回の日程につきましては、追って事務局よりご連絡いたします。それでは、本日の総会はこれにて閉会といたします。どうもありがとうございました。

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