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日薬・山本会長 適切な薬物療法を判断するのが薬剤師の使命 改正薬機法で実現

公開日時 2019/11/08 03:51
日本薬剤師会の山本信夫会長は11月7日、日本医薬品卸売業連合会(卸連)主催のセミナーで講演し、現在臨時国会で継続審議中の改正医薬品医療機器等法案(改正薬機法案)に触れ、「適切な薬物治療かという判断をするのが薬局・薬剤師の役割だ」と語った。C型肝炎治療薬・ハーボニ―の偽造品問題に触れ、「“安かったから買ってきた”というのは薬剤師がどういう倫理で動いているかと言うと課題」として、売上至上主義に走った薬剤師・薬局を痛烈に批判。医薬品の最終消費者である国民が安全に、安心して薬を使える環境を整えることの重要性を強調した。

◎ハーボニ―の偽造品流通問題 薬剤師の信頼も地に落ちた

山本会長は、C型肝炎治療薬・ハーボニ―の偽造品流通問題について、最終的な健康被害は出なかったものの、「とびついた薬剤師がいたことは極めて残念」と語った。こうした経済効率性のみに興味をもつ薬剤師・薬局の存在が、薬機法の改正につながったとの見方を示した。特に、添付文書のない医薬品が流通したことに問題意識を露わにした。医薬品は、情報が伴って「はじめて“メディスン”になる」と強調。安全性よりも利益を優先した薬局・薬剤師が存在したことを指摘し、社会への適切な医薬品の“Distribute”をすることが医薬分業の根幹だと自戒の念を込めて語った。

一方で、流通させた医薬品卸が“現金問屋”でしか起きないとの論調があったことには、「現金問屋という業態は日本にはない」と断じ、医薬品卸全体の課題との見方も示した。「薬剤師の信頼も地に落ちたし、卸の方も地に貶めた極めて重大な問題だと思っている」と述べた。そのうえで、「国が進めている社会・公共政策。医療提供体制、社会保障の一部を薬局も卸も担っている。それと整合性がとれるのかという問題が解決していない」と述べた。

◎患者情報は“生活像”を把握することが必要

改正薬機法案では、「調剤時に限らず、必要に応じて患者の薬剤の使用状況の把握や服薬指導を行う」義務が盛り込まれている。山本会長は、「医薬品情報も患者情報もあるはず。それはきちんと評価され、分析され始めてメディスンに変わる」として、情報の重要性を強調した。患者情報は性差や年齢などだけでなく、“生活像”を把握する必要性にも言及。これらの情報が伴って、初めて医薬品になるとの考えを示した。そのためには、情報を評価・分析する必要性を強調。「評価・分析ができていないために誰に対しても同じ情報提供を行ってしまう」と現状の薬剤師・薬局の課題も述べた。

そのうえで、「医薬品が十分に安定した供給体制を創り、さらに良い薬が市場に提供され、適切に使っていくことが薬価を守り、国民がいつも新しい薬にアクセスできる、この環境を守るのが薬剤師のありようだと思っている。薬剤師会という立場からすればそれを日本中に広げ、皆さんが守っていただけるか、そういう想いで仕事をしている」と述べた。


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