卸連・宮田会長 25年度補正予算の卸支援など評価 卸の価値「国政レベルで認知された画期的な一歩」
公開日時 2026/01/30 04:49

日本医薬品卸売業連合会(卸連)の宮田浩美会長は1月29日、東京都内で開かれた卸連と日本薬業政治連盟(薬政連)主催の褒章受章者祝賀会・懇親会であいさつした。政府の骨太方針2025に「持続的な流通の仕組みの検討を図る」と初めて明記されたことや、25年度補正予算に初めて医薬品卸業者への安定供給のための財政支援(63億円)が盛り込まれたことに言及。「医薬品卸の価値、医薬品の安定供給の重要性が国政レベルで認知された画期的な一歩」と評価した。これらの「歴史的な成果」は、卸各社が平時・有事を問わず、また5年にわたる需給調整といった厳しい環境下でも、医薬品流通に尽力した賜物だと強調。国会議員や厚労省の後押しに対しても謝意を示した。
◎「『薬価差が財源になる』という議論にならないよう、継続的に流通改善に取り組む」
薬価の中間年改定については、「安定供給問題の根幹に関わる問題と捉えており、引き続き廃止に向けて意見、要望を申し上げていく」との考えを示した。
宮田会長は、25年度の平均乖離率が約4.8%と、前年から0.4ポイント圧縮し過去最小値となったことを引き合いに出し、「この結果が示すのは、もはや毎年の改定によって薬価を引き下げるような環境、経済状況にはないという一つの証ではないか」と会場に問いかけた。さらに、「単品単価交渉によって、しっかりと製品価値を守り、安定供給につなげていかないといけない。これ以上、『薬価差が財源になる』という議論にならないように、引き続き流通当事者としての自覚をもって、継続的に流通改善に取り組んでいく」と決意を話した。
◎日医・松本会長 医薬品の安定供給問題に「医療界一体で戦う」
挨拶に立った日本医師会の松本吉郎会長は、医薬品の安定供給問題について、「私たちも一緒になって戦っていかないといけない、考えないといけない問題」との認識を示した。そして、「良いお薬があっても、医療機関や患者さんの手元に届くまでしっかりやらないと何の意味もなさない」と指摘。「卸の方々の力は本当に大事。我々医療界が一体となって、(安定供給の確保に向け)戦っていかないといけないと思っている」と述べた。
◎薬政連 鹿目氏を会長に選出、7期目

卸連の目的達成に必要な政治活動を行う薬政連はこの日、定時代議員会を開催した。2年間の任期満了に伴う役員の選任が行われ、鹿目広行氏が引き続き会長職を務めることが決まった。鹿目氏は7期目の会長就任となる。
鹿目会長は就任あいさつで、中間年改定の廃止に向け、国会議員や厚労省などに粘り強く働きかける意向を改めて強調した。一方で、「正直に言って、(廃止は)なかなか難しい」との心境も吐露。「4大臣合意による決定は、大変重い」と述べ、今後は「(議論を)4大臣合意(の時点)に戻し、指針を再検討する」というアプローチを模索する構えをみせた。
中間年改定の根拠となった4大臣合意は、2016年12月に決定された薬価制度抜本改革の基本方針を指す。この合意に関わった大臣は、当時の塩崎恭久厚労相、麻生太郎財務相、菅義偉官房長官、石原伸晃経済財政担当相――の4人。▽国民皆保険の持続性、▽イノベーションの推進――の両立に向け、薬価と市場実勢価格との乖離が大きい品目を対象に、21年度から中間年改定を実施することなどが盛り込まれた。
◎26年度事業計画了承 自民党との関係「より強化」 医薬品卸の課題に取り組む政党とも連携
定時代議員会では26年度事業計画も了承された。政治活動については、「自民党との関係をより強化するとともに、与党の一員となった日本維新の会、これまで医薬品卸の課題や薬価制度問題等に真摯な態度で取り組んでいただいた国民民主党・公明党とも連携を図りながら、政策実現に向けた取り組みを進める」とした。
薬政連の牛之濱貴正事務局長は、現在行われている衆院選(2月8日投開票)について、自民党と日本維新の会の候補者が競合しない選挙区では「自民党候補に推薦状を出している状況」と報告した。また、「我々としては一義的には自民党候補の当選を期すが、一部の維新の候補者、国民民主の候補者にも我々の力強い味方がいる。そうした候補者は個別に応援していきたい」と基本的な考え方を示した。