日医工 メドピアとの業務提携に合意 かかりつけ薬局化後押しするサービスを共同拡販
公開日時 2019/11/19 03:50
日医工は11月12日、医師専用コミュニティサイト「MedPeer」などを運営するメドピアとの業務提携に基本合意したと発表した。まずは同社のMR体制を活かして、患者がチャット形式で薬剤師に服薬相談ができるメドピアのサービス・kakariを拡販。かかりつけ薬局化を後押しする。20年度には、共同出資会社の設立も予定している。メドピアがもつ医師や薬剤師によるコミュニティなどを通じて、後発品に対する課題やニーズを収集し、同社のマーケティングや開発に活かしていく考えだ。
kakariは、かかりつけ薬局に求められる薬剤師の継続的な服薬管理・指導業務を支援することを目的としたサービス。患者がチャット形式で薬剤師に服薬相談ができる機能などを搭載し、患者向けのスマートフォンのアプリと、薬局向けのシステムの双方から成り立つ。19年6月のリリース以降、メドピアがダイレクトメールなどを通して営業活動を行っていたが、今回の業務提携により、約350人体制の日医工のMRによって、全国各地の薬局への拡販が進められることになった。
日医工にとって異業種との提携は、今回が初めて。第8次中期経営計画「NEXUS∞」で基本戦略の1つに掲げた「事業領域のさらなる深化/進化」を目指すなかで行った。同社は、メドピアとの提携によって、「新しい価値を提供することが可能となる」とコメント。メドピアがもつ医師や薬剤師のコミュニティ、それにヘルステックの力を活用することで、患者やその家族がもつニーズを発掘し、製剤の開発や効果的なマーケティング手法の構築につなげたい考えだ。今後は、メドピアのコミュニティサイトと同社のウェブサイトを連携した新しいジェネリック医薬品のデジタルマーケティングの展開などを予定している。
同社では、「企業価値向上を図り、患者とその家族を中心に据えた事業を推進することで、グローバル総合ジェネリックメーカーへとさらなる進化を目指していく」とコメント。付加価値の高い後発品の開発や、同社ブランドに対するファンの獲得につなげたいとしている。