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第一三共 抗HER2抗体薬物複合体「DS-8201」 米国で世界初承認 日本は20年承認目指す

公開日時 2019/12/24 04:50
第一三共は12月23日、抗HER2抗体薬物複合体(ADC)のトラスツズマブ デルクステカン(一般名、開発コード:DS-8201)について、HER2陽性乳がんの3次治療の適応で、米国で承認を取得したと発表した。米国製品名はエンハーツ(ENHERTU)。同剤にとって今回、世界初の承認取得となる。米国FDAに10月に承認申請が受理されてから、わずか2か月で承認された。

エンハーツは米国でブレークスルーセラピー(画期的治療薬)とファストトラック(優先承認審査制度)の指定を得ていた。今回の米国承認は条件付き承認で、HER2陽性の再発・転移性乳がんを対象としたフェーズ3試験での臨床的有用性の検証が必要となる。米国で「今後数週間以内」に販売を開始する方針で、パートナー企業のアストラゼネカ(AZ)と共同で情報提供・収集活動する。なお、両社は19年3月に、日本を除く世界で同剤を共同で開発・商業化する契約を締結している。

米国での承認適応は、「転移性の乳がんに対する治療として2つ以上の抗HER2療法を受けたHER2陽性の手術不能又は転移性乳がん」となった。添付文書では、枠組み警告(FDAで最も強い警告)として間質性肺疾患(ILD)と胎児毒性が記載された。第一三共は、「しっかり情報提供活動し、ILDなどをコントロールしていく」としている。

HER2陽性の再発・転移性乳がんではトラスツズマブなどの抗HER2療法が標準治療で、病勢進行した患者に対しては別のADCのカドサイラ(一般名:トラスツズマブ エムタンシン(T-DM1))が使われる。エンハーツは、T-DM1投与でも進行した患者を対象とした日米欧アジアでのグローバルフェーズ2試験「DESTINY-Breast01」で、主要評価項目の客観的奏効率は60.9%を示した。

第一三共は日本で、DESTINY-Breast01の試験結果などをもとに9月に承認申請した。2020年の承認取得を目指す。

第一三共は25年度に、がん事業の売上収益目標として5000億円を掲げている。DS-8201を含むADCフランチャイズが5000億円の「多くを占める」(同社広報部)見込み。ADCフランチャイズの中でもDS-8201が中心になるとしており、同剤の大型化への期待は大きい。

なお、ADCは抗体と薬物(低分子化合物)を適切なリンカーを介して結合させた薬剤。がん細胞に発現している標的因子に結合する抗体を介して薬物をがん細胞へ直接届けることで、薬物の全身暴露を抑えつつ、がん細胞への攻撃力を高めている。
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