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薬食審・第二部会 9価HPVワクチンのシルガード9の承認了承 申請から5年

公開日時 2020/05/25 04:52
厚生労働省の薬食審・医薬品第二部会はWeb会議と電子メールを用いた持ち回り審議を行い、新薬2製品の承認を了承した。議決は5月20日付。承認が了承された、子宮頸がん予防に用いる9価ヒトパピローマウイルス(HPV)様粒子ワクチンのシルガード9水性懸濁筋注シリンジンはMSDが2015年7月に承認申請しており、部会通過まで5年を要した。正式承認は6~7月となる見込み。

厚労省は、シルガード9の審査に5年かかった点について、「(子宮頸がん予防ワクチンで)過去に日本で有害事象の報告があり、報道でも大きく取り上げられたこともあり、(9価HPVワクチンの)海外の市販後データ等を含めて慎重に審査したため、時間を要した」としている。子宮頸がん予防ワクチンをめぐっては、日本でワクチン接種後に複合性局所疼痛症候群(CRPS)など慢性の痛みを伴う事例などの報告があり、緊急に専門家による検討が行われた経緯がある。

厚労省によると、4月22日のWeb会議とメールでの持ち回り審議では、筋肉注射による腫れなどの局所反応の発現頻度が既存のガーダシルと比べて高いことも話し合われ、添付文書や情報提供資材でどのように情報を伝達すべきかとのやり取りがあったという。また、市販後調査やRMPの内容、筋肉注射の痛みを軽減する接種方法に関するやり取りもあったようだ。詳細なやり取りは後日、議事録で明らかにするとしている。

Web会議は委員21人中18人が参加し、産婦人科、小児科、ワクチンの各専門家も議論に加わった。持ち回り審議は21人中20人が参加し、厚労省によると、全員がシルガード9の承認を了承した。

【審議品目】(カッコ内は一般名、申請企業名)

シルガード9水性懸濁筋注シリンジ(組換え沈降9価ヒトパピローマウイルス様粒子ワクチン(酵母由来)、MSD):「ヒトパピローマウイルス6、11、16、18、31、33、45、52及び58型の感染に起因する▽子宮頸がん(扁平上皮細胞がん及び腺がん)及びその前駆病変(子宮頸部上皮内腫瘍(CIN)1、2及び3並びに上皮内腺がん(AIS))▽外陰上皮内腫瘍(VIN)1、2及び3並びに膣上皮内腫瘍(VaIN)1、2及び3▽尖圭コンジローマ――の疾患の予防」を効能・効果とする新有効成分含有医薬品。再審査期間8年。

子宮頸がんなどの予防に用いる。シルガード9は、従来の沈降4価ヒトパピローマウイルス(HPV)様粒子ワクチンであるガーダシルに含まれる6、11、16、18の4つのHPV型に、新たに31、33、45、52、58の5つのHPV型が加わっている。アジュバントとしてアルミニウムヒドロキシホスフェイト硫酸塩を含む。

9歳以上の女性に、1回0.5mLを合計3回、筋肉内に注射して用いる。通常、2回目は初回接種の2か月後、3回目は6か月後に同様の用法で接種する。

HPV16、18、31、33、45、52、58型は子宮頸がん、外陰がん、膣がん、肛門がんなどの原因になることが知られている。これら7つのHPV型で子宮頸がんの原因の約90%を占める。ガーダシルでは約65%のカバーにとどまっていた。

海外では約80か国で承認済。米国は2014年、欧州は15年にそれぞれ承認された。

オフェブカプセル100mg、同150mg(ニンテダニブエタンスルホン酸塩、日本ベーリンガーインゲルハイム):「進行性線維化を伴う間質性肺疾患」を効能・効果に追加する新効能医薬品。優先審査品目。再審査期間は5年10か月。

血小板由来増殖因子受容体(PDGFR)αβ及び線維芽細胞増殖因子受容体(FGFR)1,2,3及び血管内皮増殖因子受容体(VEGFR)を標的とする低分子チロシンキナーゼ阻害薬。承認されれば、進行性線維化を伴う間質性肺疾患(PF-ILD)に対する抗線維化作用が期待される初の治療薬となる。

現在は特発性肺線維症と全身性強皮症に伴う間質性肺疾患――を適応症としている。海外では2020年3月現在、米国及び欧州でPF-ILDで承認されていない。

【報告品目】(カッコ内は一般名、申請企業名)
報告品目は、医薬品医療機器総合機構(PMDA)の審査段階で承認して差し支えないとされ、部会では審議せず、報告のみでよいと判断されたもの。

アーリーダ錠60mg(アパルタミド、ヤンセンファーマ):「遠隔転移を有する前立腺がん」を効能・効果に追加する新効能医薬品。再審査期間は残余期間(2027年3月25日まで)。

経口アンドロゲン受容体シグナル伝達阻害薬。前立腺がん細胞のアンドロゲンシグナル経路を遮断する。アンドロゲンがアンドロゲン受容体(AR)に結合するのを阻害する、ARががん細胞核内に移行するのを止める、ARががん細胞のDNAに結合するのを阻害する、との3つの方法でがん細胞の増殖を阻害する。

19年5月から「遠隔転移を有しない去勢抵抗性前立腺がん」の効能・効果で販売中。日本新薬とコ・プロモーションしている。

海外では20年1月末時点で、遠隔転移を有する前立腺がんにかかる効能・効果で、米国及びEUを含む37の国・地域で承認済。

イクスタンジ錠40mg、同80mg(エンザルタミド、アステラス製薬):「遠隔転移を有する前立腺がん」を効能・効果に追加する新効能医薬品。再審査期間は残余期間(2022年3月23日まで)。

経口アンドロゲン受容体シグナル伝達阻害薬。アンドロゲン受容体へのアンドロゲンの結合を競合的に阻害し、転写因子であるアンドロゲン受容体の核内移行及びDNA上の転写因子結合領域との結合を阻害することにより、アンドロゲン受容体を介したシグナル伝達を阻害し、腫瘍の増殖を抑制すると考えられている。

18年6月から「去勢抵抗性前立腺がん」の効能・効果で販売中。海外では遠隔転移を有する前立腺がんに対して、米国で19年12月に承認された。

プレベナー13水性懸濁注(沈降13価肺炎球菌結合型ワクチン(無毒性変異ジフテリア毒素結合体)、ファイザー):ハイリスク患者における肺炎球菌による感染症の予防を追加する新効能医薬品。再審査期間は残余期間(2021年6月17日まで)。

現在は高齢者や小児に使えるが、今回、ハイリスクの成人患者にも使えるようにする。海外では欧州で09年12月に、米国で10年2月乳幼児を対象に承認された後、欧州で13年7月、米国で16年7月までに対象年齢が全年齢層に拡大された。19年11月時点で128の国・地域で承認済。

ヒュミラ皮下注40mgシリンジ0.4mL、同皮下注80mgシリンジ0.8mL、同皮下注40mgペン0.4mL、同皮下注80mgペン0.8mL(アダリムマブ(遺伝子組換え)、アッヴィ):化膿性汗腺炎の適応で2週間に1回投与を可能にする新用量医薬品。希少疾病用医薬品。再審査期間は残余期間(2029年2月20日まで)。

ヒト型抗ヒトTNFαモノクロ―バル抗体製剤。化膿性汗腺炎に対する現在の用法・用量は、初回に160mgを、初回投与2週間後に80mgを皮下注射し、初回投与4週間後以降は40mgを毎週1回皮下注射して用いるというもの。今回、初回投与4週間後以降の部分について、「40mgを毎週1回又は80mgを2週に1回、皮下注射する」とし、現在の投与量を倍増させて2週間に1回投与も可能にする。

海外では、化膿性汗腺炎に対して80mgを2週に1回投与する用量追加について、18年4月に欧州で承認されている。

【おことわり】下線部のPF-ILDの適応について、厚労省資料では「米国及び欧州では2020年3月現在承認されていない」
と記載されていますが、米国では20年3月9日付で承認されました。(5月25日17時)
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