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スズケン・宮田社長 「これまで経験のなかった厳しい価格交渉」 下期は不退転の決意で交渉に臨む

公開日時 2020/11/09 04:51
スズケンの宮田浩美社長は11月6日、2021年3月期第2四半期決算のオンライン説明会に臨み、新型コロナウイルス感染症の感染拡大に伴う市場環境の激変により減収・大幅減益になったと報告した。特に営業損失について、「メーカーの仕切価水準の値上げに加え、新型コロナウイルス等により医療機関の価格引き下げ要求が強まったこと、さらには卸間競争の結果の影響など、これまで経験のなかった厳しい価格交渉となった」と強調した。また下期についても、「厳しい価格交渉が想定される」とし、「不退転の決意で価格交渉に臨む」と表明した。

同社の第2四半期連結業績は、売上高1兆423億200万円(前年同期比6.5%減)、売上総利益770億2900万円(19.5%減)、営業利益17億7700万円(88.1%減)。うち医療用医薬品卸売事業は、売上高9997億4000万円(6.6%減)、売上総利益517億200万円(24.9%減)、営業利益はマイナス1億7900万円となった。

◎市場伸長は6.0%減 0.8ポイント下回る

宮田社長は上期の市場成長率について、IQVIAデータで5.2%減(消費税補正・薬価ベース)のところ、スズケンは6.0%減となり、0.8ポイント下回ったと分析。販管費の抑制に努めたものの減収の影響やメーカーの仕切価水準の値上げ、新型コロナウイルスの感染拡大に伴う医療機関の経営悪化と、これによる医療機関側の納入価引き下げ要求が強まったことなどが影響したと説明した。なお、9月時点での妥結率は91.5%だった。

◎通期予想 コロナ影響で卸売事業は4.1%減収見込む

通期業績見通しについて宮田社長は、「下期の市場の伸びは販売ベースでフラット(クレコン)としているが、当社としては新型コロナウイルスの影響で1.5ポイント程度縮小するものと想定している」と指摘。「下期は得意先ごとのニーズをしっかり把握し、市場と同程度の伸びを確保する取り組みを実践するものの、上期が市場を下回った影響などを総合的に勘案し、卸売事業の売上高は2兆383億円4.1%減収を見込んでいる」と説明した。

デジタルとMSのリアルな活動を融合 新しい機能フィー獲得への取り組みを加速


宮田社長はコロナ禍における市場環境の変化に触れ、「想定以上に厳しい事業環境にある。中期成長戦略をより一層加速させ、前倒しで実行していく必要がある」と指摘。「元の状態に戻ることは無いということを認識すべき」と述べ、仕事のあり方や業務の見直しなどコスト構造改革を一気に加速させる考えを表明した。また、デジタルを活用した新たな収益モデルの構築が待ったなしとの認識を示した。この日の説明会でもその一例に触れ、「ESナビゲーションをはじめメーカーの機能代行としてデジタルを活用した取り組みを積極的に行い、デジタルとMSのリアルな活動を融合した新しい機能フィーの獲得に向けて取り組みたい」と述べ、意欲を示した。


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