武田薬品 てんかん重積状態治療薬ブコラムを発売 初の頬粘膜投与製剤
公開日時 2020/12/11 04:50
武田薬品は12月10日、てんかん重積状態治療薬・ブコラム口腔用液2.5mg、同5mg、同7.5mg、同10mg(一般名:ミダゾラム)を発売した。国内初のてんかん重積状態に対する頬粘膜投与製剤で、医師の指導に従い、家庭内など医療機関外でも投与できる。
薬価は2.5mg0.5mL1筒が1125.80円、5mg1mL1筒が1977.80円、7.5mg1.5mL1筒が2750.00円、10mg2mL1筒 3474.60円――。
【12月10日発売】
▽ブコラム口腔用液2.5mg、同5mg、同7.5mg、同10mg(一般名:ミダゾラム、製造販売元:武田薬品)
薬効分類:113 抗てんかん剤(外用薬)
効能・効果:てんかん重積状態
有効成分のミダゾラムは合成イミダゾベンゾジアゼピン誘導体。催眠、鎮静、麻酔、抗不安などの作用に加え、抗けいれん作用がある。ミダゾラムには静脈内投与製剤もある。
けいれん発作が30分以上持続すると長期的な後遺障害を残す可能性が指摘されており、国内外のガイドラインでは、けいれん発作が5分以上持続する場合にはてんかん重積状態と診断し、治療を始めることが推奨されている。
現在、小児を含む早期てんかん重積状態の第一選択薬としてジアゼパム静脈内投与やロラゼパム静脈内投与、ミダゾラム静脈内投与が推奨されているが、救急搬送に時間を要し、治療開始までに時間がかかる点が指摘されていた。そこで利便性及び即効性を有する治療オプションとして今回の頬粘膜投与製剤が開発された。