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【FOCUS MRはリモート面談を“1 to Group”で活用せよ 医師の情報収集・デジタルシフト鮮明に】

公開日時 2021/02/04 04:52
首都圏に緊急事態宣言が発令されたのは1月7日。横浜市金沢区にある横浜市立大学附属病院は1月15日付で、製薬企業のMRに対し、附属病院、医学部における訪問活動の禁止を改めて徹底した。同院は昨年2月からMR活動の訪問自粛を呼び掛けてきたが、第3波となる今回の緊急事態宣言に際し、「情報提供やアポイントはWeb会議システムの利用をお願いします」と企業側に求めた。

政府は、横浜市大のある神奈川県など10都府県に発令した緊急事態宣言について、その期限を3月7日まで延長した。気がつけば、新型コロナの感染拡大に伴う医療機関の訪問自粛要請は、いよいよ1年を経過する。

◎「MRがネットに負けた!?」

ミクス編集部が医師616人に行ったアンケート調査(Monthlyミクス2月号、ミクスOnline掲載)から、この1年間のMR活動の変化が読み取れる。

編集部が最も衝撃を受けたのが、医師が有効と考える「医薬品の情報源」の首位交代劇だ。これまでトップを死守した「MR」が第2位に後退し、Webサイトを通じた情報配信に首位の座を明け渡した。「MRがネットに負けた!?」-。この間の取材から、もしや?、と思っていたが、実際の調査データが示されると編集部内に激震が走った。

先述の横浜市大のように、新型コロナ患者の受入れ如何に関わらず、病院のMRに対する訪問自粛要請が緩む気配は感じられない。緊急事態宣言の対象外地域の病院も、東京や大阪の本社スタッフが県跨ぎで来院することを拒むケースがあるという。編集部の行った調査結果から、週単位で1度もMRと面談しなかった勤務医が45.8%いた。それでも医師は、製薬企業の自社サイト、3rd Partyの会員サイト、Web講演会などのネット情報にアクセスしている。むしろ、医師側の医薬品情報に対するニーズはコロナ以前と変わらない。新型コロナに伴いMRとの面談機会が減ったことで、明らかにネット情報へのアクセス意識を強めている。
一方で、MRとのリモート面談を経験した勤務医は37.7%となり、新たなMRとのコミュニケーションツールとして活用し始めていることも明らかになった。

◎メールでアポ取得 その後のリモート面談がコロナ禍の活動のスタンダードモデルに

コロナ禍でMRは、医師との面談に際し、メールでアポイントを取得し、リモートで面談するスタイルの確立が求められる時代となった。では、医師が希望するリモート面談のテーマとはどのようなものだろうか。編集部が行ったアンケート調査からリモート面談を経験した医師259人を抽出(回答総数616人)して回答をみたとこころ、「新薬のエビデンス紹介」が第1位で、勤務医の回答は62.0%、開業医は49.5%となった。次いで「Web講演会の案内」、「安全性に関する情報提供」となる。ここまでみると、コロナ以前とコロナ以後を比べても、医師側の情報ニーズが変わらないことを裏付けている。

では、次なるステップとして、リモート面談をどう最適化するかを考える必要がある。我々は約1年にわたりリモートの活用について様々なトライアルを行ってきた。今回の医師調査の結果を見る限り、医師側もMRとののリモート面談に理解を示し、リモート面談を今後も活用しようとする意識は感じられた。であるならば、リモートの特性を生かしたMR活動を考えるべきだ。

これまでのリアル活動を単にリモートに変えるのではなく、むしろリモートを医師同士のコミュニケーションやコミュニティーづくりに活かしてみては如何だろうか。リアル活動にない、リモートの最大の特長は、地理的要件や時間的制限を取っ払うことができる。であるならば、これまでの「1 to 1」(医師個人とMRの面談)を、リモートを活用して「1 to Group」(複数医師とMRの面談)に変えてみることも可能ではないか。コロナ以前に行っていた小グループディスションや説明会を、Web会議システムを活用して行うというものをイメージして欲しい。

MRの転勤や担当交代など医師のリレーション向上に応用も

例えば、東京や大阪の大学病院にいるKOLを、MRの担当する地域のプライマリケア医グループとリモートでつなぎ、リアルタイムにディスカッションすることも可能になる。Web講演会の演者を招いて、その後のフォローをリモートで「1 to Group」形式で開催することもできる。コロナ禍における情報提供としてWeb講演会が多用されたが、その後のフォローアップにおいてMRの生産性を向上させる手段としても期待できる。加えて、MRの転勤や担当交代などでコンタクトの弱い医師とのリレーションを高めるための手段としても利用できそうだ。

政府が緊急事態宣言の期限を延長したことで、MR活動の新たなスタイルの確立に挑戦する機会も増えた。単にリアルをリモートに変えるという発想ではなく、この機会に是非、新たなリモートとリアルを組み合わせた、ハイブリット型のデジタルMRを確立させようではないか。

(ミクス編集長 沼田佳之)

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