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MSD 経口投与の軽症新型コロナ治療薬MK-4482 4月中に日本含む第3相試験開始

公開日時 2021/04/21 04:51
MSD日本法人は4月20日に開いた年次会見で、軽症から中等症の新型コロナウイルス感染症治療薬として開発中の経口抗ウイルス薬・MK-4482(開発コード、一般名:molnupiravir)について、4月中に日本を含む国際共同第3相試験を開始すると発表した。同社の白沢博満・上級副社長(グローバル研究開発本部長)は会見で、前期第2相試験結果について、「非常に限られた症例数の探索的試験のため、結論を導くのに注意が必要」と強調した上で、「5日間の投与で感染性のあるウイルスは100%消失した」と説明した。第3相試験の最終データは今年9~10月に得られる見込み。良好なデータが得られた場合、各国の規制当局と相談の上、承認申請する。

MSDの親会社の米メルクが、米国で実施した多施設共同前期第2相試験の中間結果を発表している。入院していない成人患者202例にMK-4482またはプラセボを投与し、安全性、忍容性、ウイルスを排除する効果について検討した。鼻咽頭または口咽頭スワブにより採取したSARS-CoV-2をPCR検査により解析した。その結果、MK-4482投与群の投与5日目のウイルス培養陽性率は0%(47例中、陽性0例)、プラセボ群の同陽性率は24%(25例中、陽性6例)だった(P=0.001)。

MK-4482は経口投与可能なリボヌクレオシドアナログ。新型コロナウイルス感染症を引き起こすSARS-CoV-2(新型コロナウイルス)など様々なRNAウイルスの複製を阻害するという。

上沢上級副社長によると、すでに多くの政府からMK-4482の引き合いがある状態で、開発動向を踏まえつつ、同時並行で生産体制も整備していく方針を示した。国内生産するかどうかについては「製造所は開示していない」と述べた。

◎新型コロナが季節性インフルエンザと同様に扱えるように

白沢上級副社長は、新型コロナの外来患者を対象に29日目までに入院または死亡に至る患者の割合を評価した後期第2相試験結果は今後学会などで公表する予定としたが、「期待の非常にもてる成績だった」と話した。変異株についても、「(MK-4482は)メカニズムから効果が期待できる」との認識を示した。

今月中に実施する国際共同第3相試験は、軽症から中等度の新型コロナ患者1850例を組み入れる予定。白沢上級副社長は、「まだ最終的な成績が得られているわけではないが、世の中の希望を含めて話したい」としたうえで、「現在までに得られているデータから、(MK-4482は)いわゆるゲームチェンジャーになるかもしれないと、かなり高い期待が持てると考えている」と話した。

MK-4482の開発が成功した場合の治療シーンのイメージとして、▽一般外来で迅速に検査・診断し、軽症のうちに外来で処方して在宅で5日間服薬する、▽感染性のあるウイルスは消失するため周囲の人への感染の最小化が期待できる――と紹介した。また、濃厚接触者への予防投与に向けた臨床試験を進める計画も明らかにした。

白沢上級副社長は、「画期的なワクチンによる予防と、経口剤による治療の組み合わせで、新型コロナが季節性インフルエンザと同様に扱えるようになり、(コロナ以前の)平時、元の生活に戻っていけることを望んでいる」と述べた。
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