MSD 21価肺炎球菌結合型ワクチン・キャップバックス 高リスク小児の適応追加を一変申請
公開日時 2025/11/11 04:47
MSDは11月7日、21価肺炎球菌結合型ワクチンのキャップバックス筋注シリンジについて、肺炎球菌による疾患に罹患するリスクが高いと考えられる小児に対する適応を一変申請したと発表した。今回の申請は、高リスクの2歳以上18歳未満の者を対象とした国際共同第3相試験(STRIDE-13)のデータに基づく。
キャップバックスは8月に高齢者及び肺炎球菌による疾患に罹患するリスクが高いと考えられる成人を対象に承認され、10月29日に発売された。
21種類の肺炎球菌血清型に対応し、他の肺炎球菌ワクチンが含有しない8種類(15A、15C、16F、23A、23B、24F、31、35B)の固有の血清型を含有している。2024年の小児IPDサーベイランス調査によると、これら8種類の血清型が小児の侵襲性肺炎球菌感染症(IPD)の原因血清型の36%を占める。
IPDは、本来無菌である髄液または血液などから肺炎球菌が検出される重篤な感染症。特定の基礎疾患(慢性心疾患、慢性肺疾患、肝疾患、慢性腎臓病など)を有する小児は健康な小児と比べて肺炎球菌感染症に罹患するリスクが高い。MSDは、「キャップバックスはそうした高い罹患リスクを有する小児における肺炎球菌感染症予防へのさらなる貢献が期待される」としている。