慶應発ベンチャー・Heartseed 資金調達でiPS 細胞を用いた心筋再生医療の早期事業化目指す
公開日時 2021/06/14 04:49
心筋再生医療の早期事業化に取り組む慶應義塾大医学部発ベンチャーHeartseedは6月11日、第三者割当増資によって総額40億円の資金調達を実施したと発表した。リードパイプラインである HS-001 の重症心不全を対象とした第1・2相治験(LAPiS試験)の推進と、海外展開に向けた製造技術方法の改良を視野に入れたもの。これまでの資金調達を含めた累計調達額は約82億円となった。
他家iPS細胞由来由来心筋球のHS-001は、他家iPS細胞から心臓のポンプ機能に重要な心室筋を高純度で作製し、生着率を高めるために心筋球と呼ぶ微小組織にしたもの。移植した心筋球が患者の心筋と電気的に結合し、収縮力を生み出すこと、移植細胞が種々の血管新生因子を分泌して移植部位周辺に新たな血管を形成することで、低下した心機能を回復する。
6月にはデンマークのノボ ノルディスクとHS-001の開発・製造・販売に関するライセンス契約締結を発表している。