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米FDA 経口抗凝固薬・プラザキサの小児用を承認

公開日時 2021/07/07 04:49
米食品医薬品局(FDA)は6月21日、米Boehringer Ingeleheim Pharmaceuticals Inc社の直接作用型抗凝固薬(DOAC)Pradaxa(日本製品名:プラザキサ、一般名:ダビガトラン)ペレット剤について、3か月の乳児から12歳未満の小児における静脈血栓塞栓症の適応追加を承認した。同剤の適応追加は、少なくとも5日間の注射剤抗凝固薬の治療を受けた直後の静脈血栓塞栓症。FDAは、同剤の適応追加に対して、優先審査の指定を行っていた。

また、同日、FDAは、初発の静脈血栓塞栓症の治療を終了した3か月の乳児から12歳未満の小児における血栓再発予防の適応も承認した。さらに、8歳以上の小児における少なくとも5日間の注射剤抗凝固薬の治療を受けた直後の静脈血栓塞栓症および初発の静脈血栓塞栓症の治療を終了した8歳以上の小児における血栓再発予防の適応を持つカプセル剤についても承認した。

同剤は、FDAが承認した初の経口による小児用の抗凝固薬となった。同剤は、2010年に非弁膜性心房細動の成人患者における脳卒中および全身性塞栓症の予防の適応で承認されている。

主な副作用は、消化器系症候および出血である。同剤は重篤かつ致命的な出血を起こす可能性がある。ラベルの枠組み警告では、脊髄手術を施行した患者では同剤を早期に休薬すると脊髄内の血栓および血液の滞留(脊髄血腫もしくは硬膜外血腫)を増やす可能性があると注意喚起された。

FDA医薬品評価研究センター(CDER)のAnn Farrell非悪性血液学部長は、「FDAは、重篤な疾患を持った小児患者が、比較的服薬しやすい薬剤を持てるように取り組んでいる」と述べたうえで、「本日の承認で、承認患者が死亡の可能性のある血栓を治療、予防する新規の治療選択肢を持てる」と同剤の登場を歓迎した。

血栓症は小児にとって成人同様、重大な問題である。小児の場合、がん、うっ血性心不全、中心静脈カテーテル施行あるいはICU入室の際に血栓のリスクが高まる。静脈血栓症は、血栓に近接した部位の腫脹や不快感、および胸痛、肺損傷を含む合併症を起こし、場合によっては死を招く。
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