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中医協 フォーミュラリめぐる議論開始 診療側は診療報酬上の評価に慎重姿勢

公開日時 2021/07/26 04:50
中医協総会は7月21日、フォーミュラリについて診療報酬上の対応について議論を開始した。診療側の城守国斗委員(日本医師会常任理事)は、「フォーミュラリは病院経営の観点から活用されることは理解しているが、診療報酬で評価するのにはなじまない」と反発。一方、支払側の幸野庄司委員(健康保険組合連合会理事)は、「厚労省の研究班がガイドラインを作成したことも聞いていて、環境も整ってきた。これをさらに推進していくためにはやはり診療報酬上の対応は必要だ」と述べるなど、意見はわかれた。

フォーミュラリをめぐっては2021年6月に閣議決定された経済財政運営と改革の基本方針(骨太方針2021)では、後発品の使用促進策として、フォーミュラリの活用をあげている。フォーミュラリの定義については、「一般的に、医療機関等において医学的妥当性や経済性等を踏まえて作成された医薬品の使用方針(複数の治療薬がある慢性疾患において後発品を第一優先とする等)を意味する」としている。2020年度改定で厚労省は、「生活習慣病薬の費用面も含めた適正な処方の在り方」の方策として、特定機能病院での「使用ガイド付きの医薬品集」を俎上にあげたが、日本医師会委員をはじめとした反発もあり、導入は至らなかった。

厚労省はこの日の中医協に、フォーミュラリの状況を「病院」、「地域」にわけて示した。院内でフォーミュラリを「定めている」のは6.1%、「いまは定めていないが、定める予定がある」は13.4%だった。薬効別では、プロトンポンプ阻害薬(PPI)の経口が58.4%だった。一方、地域フォーミュラリが「存在する」、「作成中」との回答は6施設だった。

◎診療側・城守委員「診療報酬での評価はなじまない」 医療関連企業主導を牽制


診療側の城守委員は、20年度改定での議論と同様、診療報酬上の評価には慎重な姿勢を示した。「フォーミュラリはその定義もまだ明確ではないし、その策定の方法、そしてプロセスも確立をしていない。診療報酬で評価するということではなかろう」と述べた。「あくまでも治療指針等を示している学会等が推奨するガイドラインに基づく医薬品を中心に各医療機関が一定程度の自由度を持って導入を検討するというものであろうという風に我々は常々考えている」と説明した。

さらに、米国病院薬剤師会のフォーミュラリの定義は、「薬価基準に一定程度該当する」との見方も表明。同種同効薬の経済性については費用対効果評価で検討がなされているとして、「まだまだこれを保険適用するとか保険収載するとかという段階でもなければ、そういう趣旨でもないということを重ねて申し上げる」と強調した。

フォーミュラリをめぐっては、日本調剤など民間企業も乗り出しているが、「特に医療関連企業が主導する医薬品リストの作成については恣意的になることが容易に想定されるため、中医協で議論するということは控えるべきだ」とも主張した。医療機関の導入も、経営コンサルタントのアドバイスが前提となっている割合を尋ねるなど、牽制した。

◎診療側・有澤委員「院内フォーミュラリと地域フォーミュラリの違いと定義の整理を」

診療側の有澤賢二委員(日本薬剤師会常務理事)は、「院内フォーミュラリ、地域フォーミュラリの違いやそれぞれの定義などまずそこを整理し、明確にした上で検討していくことが必要」と指摘。「フォーミュラリを適切に活用することは重要と考えるが、診療報酬で評価するかどうかについては慎重な議論が必要だ」と述べた。

◎診療側・島委員「クリニカルパスで医薬品の適正使用を推進」

診療側の島弘志委員(日本病院会副会長)は、「すでに普及しているクリニカルパスの中で使用する薬剤を医学的妥当性や経済性を考慮するといったなかで示すことで相当推進されると考える」との意見を述べた。


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