【MixOnline】パンくずリスト
【MixOnline】記事詳細

薬食審第一部会 8月30日に11製品を審議 アトピー適応のPDE4阻害薬モイゼルト軟膏も

公開日時 2021/08/16 21:50
厚生労働省の薬食審医薬品第一部会が8月30日に開催される。審議品目は、アトピー性皮膚炎を対象としたPDE阻害薬・モイゼルト軟膏(大塚製薬)やARNIのエンレストへの高血圧症への適応追加など11製品。部会で承認が了承された場合、9月に正式承認される見通し。モイゼルト軟膏は正式承認されれば、PDE4阻害薬として初めてアトピー性皮膚炎の適応を持つ薬剤となる。またPDE4阻害薬で初の外用剤となる。この日の部会では、報告品目はない予定。

【審議予定品目】(カッコ内は一般名、申請企業名)

モイゼルト軟膏0.3%、同1%(ジファミラスト、大塚製薬:「アトピー性皮膚炎」を対象疾患とする新有効成分含有医薬品。

ホスホジエステラーゼIV(PDE4)阻害薬。大塚製薬が創製した。正式承認された場合、PDE4阻害薬として初のアトピー性皮膚炎治療薬となり、また初の外用剤となる。なお、PDE4阻害薬としてはアムジェンのオテズラ錠(一般名:アプレミラスト)が尋常性乾癬を適応として上市されている。

ヒュミラ皮下注20mgシリンジ0.2mL、同皮下注40mgシリンジ0.4mL、同皮下注80mgシリンジ0.8mL、同皮下注40mgペン0.4mL、同皮下注80mgペン0.8mL(アダリムマブ(遺伝子組換え)、アッヴィ):「潰瘍性大腸炎」を対象疾患とする新効能・新用量医薬品。

潰瘍性大腸炎の小児適応の追加と、成人適応での増量について審議する。中等症から重症の小児潰瘍性大腸炎では成人と比較して病変が広範囲に現れる傾向があり、重篤な合併症を引き起こすことがあるためアンメットニーズが存在する。

イムブルビカカプセル140mg(イブルチニブ、ヤンセンファーマ):「造血幹細胞移植後の慢性の移植片対宿主病(GVHD)」を対象疾患とする新効能・新用量医薬品。希少疾病用医薬品。

ブルトン型チロシンキナーゼ(BTK)阻害薬。BTKはB細胞の成熟と生存を制御する細胞内シグナル伝達に関与するタンパク質。BTKを標的とすることで腫瘍細胞の生存シグナルを阻害し、増殖を抑制する。

慢性GVHDは、同種造血幹細胞移植を受けた患者に発症する合併症。約半数の患者で、一次治療であるステロイド療法では十分な治療効果が得られないものの、二次治療が確立されていない状況にある。

ラパリムス錠1mg(シロリムス、ノーベルファーマ):「難治性リンパ管疾患」を対象疾患とする新効能・新用量医薬品。希少疾病用医薬品。

mTOR阻害薬。同剤は現在、「リンパ脈管筋腫症」を効能・効果としている。

ネクスビアザイム点滴静注用100mg(アバルグルコシダーゼ アルファ(遺伝子組み換え)、サノフィ):「ポンぺ病」を対象疾患とする新有効成分含有医薬品。希少疾病用医薬品。

酵素補充療法製剤。ポンペ病がもたらす重大な症状である呼吸機能、筋力・身体機能の低下を阻止することが期待されている。ポンペ病は、ライソゾーム酵素のひとつである酸性α-グルコシダーゼ(GAA)の遺伝子の欠損または活性低下が原因で生じ、複合多糖(グリコーゲン)が全身の筋肉内に蓄積することで生じる疾患。

アジルバ顆粒1%、同錠10mg、同錠20mg、同錠40mg(アジルサルタン、武田薬品):「高血圧症」を対象疾患とする新用量・剤形追加に係る医薬品。

持続性AT1レセプターブロッカー。今回、小児適応を追加するとともに、小児に使いやすい剤形として顆粒剤の追加を審議する。

エンレスト錠100mg、同錠200mg(サクビトリルバルサルタンナトリウム水和物、ノバルティス):「高血圧症」を対象疾患とする新効能・新用量医薬品。

アンジオテンシン受容体ネプリライシン阻害薬(ARNI)。慢性心不全の適応を取得しており、今回の部会では、高血圧症の効能追加を審議する。

ビンマックカプセル61mg(タファミジス、ファイザー):「トランスサイレチン型心アミロイドーシス(野生型及び変異型)」を対象疾患とする新有効成分含有医薬品。

1日1回1錠の経口剤。なお、対象疾患のトランスサイレチン型心アミロイドーシス(野生型及び変異型)については、ビンダケルカプセル(一般名:タファミジスメグルミン、ファイザー)があり、1日1回、4錠を服用する必要がある。

オンデキサ静注用200mg(アンデキサネット アルファ(遺伝子組換え、アレクシオンファーマ):「抗凝固作用の中和」を対象疾患とする新有効成分含有医薬品。希少疾病用医薬品。

希少疾病用医薬品に指定された際に、予定効能は「直接作用型第Xa因子阻害剤(アピキサバン、リバーロキサバン、エドキサバン)投与中の患者における、生命を脅かす出血又は止血困難な出血の発現時の抗凝固作用の中和」とされている。

エフメノカプセル100mg(プロゲステロン、富士製薬):「子宮内膜増殖症の改善」を対象疾患とする新投与経路医薬品。

天然黄体ホルモン製剤。天然型黄体ホルモンをマイクロナイズド化(微粒子化)することで、経口投与でも吸収しやすくした。

ミダフレッサ静注0.1%(ミダゾラム、アルフレッサファーマ):「てんかん重積状態」を対象疾患とする新用量医薬品。

成人の適応追加を審議する。同剤は現在、修正在胎45週以上(在胎週数+出生後週数)の小児のてんかん重積状態の適応を有している。
プリントCSS用

 

【MixOnline】コンテンツ注意書き
【MixOnline】関連ファイル
関連ファイル

関連するファイルはありません。

【MixOnline】キーワードバナー
【MixOnline】記事評価

この記事はいかがでしたか?

読者レビュー(4)

1 2 3 4 5
悪い 良い
プリント用ロゴ
【MixOnline】誘導記事

一緒に読みたい関連トピックス

記事はありません。
ボタン追加
バナー

広告

バナー(バーター枠)

広告

【MixOnline】アクセスランキングバナー
【MixOnline】ダウンロードランキングバナー
記事評価ランキングバナー