不妊治療薬9製品を薬食審・第一部会に報告へ クロミッド錠の男性不妊症の効能追加も
公開日時 2022/02/25 04:49
厚生労働省は3月9日の薬食審・医薬品第一部会に、不妊治療薬9製品を報告する。富士製薬のクロミッド錠(一般名:クロミフェンクエン酸塩)の「乏精子症における精子形成の誘導」の効能追加などで、不妊治療が4月から保険適用となることを踏まえた対応となる。
【報告予定品目】(カッコ内は一般名、申請企業名)
報告品目は、医薬品医療機器総合機構(PMDA)の審査段階で承認して差し支えないとされ、部会では審議せず、報告のみでよいと判断されたもの。
▽クロミッド錠50mg(クロミフェンクエン酸塩、富士製薬):「乏精子症における精子形成の誘導」を対象疾患とする新効能・新用量医薬品。公知申請。
排卵誘発剤で、現在は「排卵障害に基づく不妊症の排卵誘発」を効能・効果としている。同剤は性腺刺激ホルモンの分泌を増加させる作用があり、男性不妊症においては精子形成の促進作用が期待されている。
▽ル・エストロジェル0.06%(エストラジオール、富士製薬)
▽ジュリナ錠0.5mg(エストラジオール、バイエル薬品)
▽ディビゲル1mg(エストラジオール、サンファーマ)
▽エストラーナテープ0.36mg、同テープ0.72mg(エストラジオール、久光製薬)
:いずれも「生殖補助医療における調節卵巣刺激の開始時期の調整、及び凍結融解胚移植におけるホルモン補充周期」を対象疾患とする新効能・新用量医薬品。公知申請。
卵胞ホルモン(エストロゲン)製剤。現在は更年期障害や卵巣欠落症状の伴う諸症状の改善などを効能・効果としている。
▽ジェミーナ配合錠(レボノルゲストレル・エチニルエストラジオール、ノーベルファーマ)
▽ルナベル配合錠LD(ノルエチステロン・エチニルエストラジオール、ノーベルファーマ)
▽ルナベル配合錠ULD(ノルエチステロン・エチニルエストラジオール、ノーベルファーマ)
▽ヤーズフレックス配合錠(ドロスピレノン・エチニルエストラジオール ベータデクス、バイエル薬品)
:いずれも「生殖補助医療における調節卵巣刺激の開始時期の調整」を対象疾患とする新効能・新用量医薬品。公知申請。
卵胞ホルモン・黄体ホルモン配合製剤。女性ホルモン(卵胞ホルモン及び黄体ホルモン)を補充し、卵胞の成熟を抑え排卵を抑えることで「月経困難症」の治療に用いられている。ヤーズフレックスは「子宮内膜症に伴う疼痛の改善」の効能・効果も持つ。