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がん免疫療法薬のデュルバルマブとトレメリムマブ併用療法など審議へ 11月28日の薬食審・第二部会で

公開日時 2022/11/15 04:47
厚生労働省は11月28日に薬食審・医薬品第二部会を開き、アストラゼネカのがん免疫療法薬の併用療法(抗PD-L1抗体+抗CTLA-4 抗体)などについて審議する。承認が了承されれば、抗PD-L1抗体イミフィンジ点滴静注(一般名:デュルバルマブ)の適応は、非小細胞肺がん及び肝細胞がん(同社の抗CTLA-4抗体イジュド点滴静注(トレメリムマブ)との併用療法)、さらに胆道がんに拡大する。審議品目には、サノフィのがん免疫療法薬(抗PD-1抗体)リブタヨ点滴静注(セミプリマブ)の子宮頸がん適応も含まれている。

【審議予定品目】(カッコ内は一般名、申請企業名)
クレセンバカプセル100mg、同点滴静注用200mg(イサブコナゾニウム硫酸塩、旭化成ファーマ):「下記の真菌症の治療:▽アスペルギルス症(侵襲性アスペルギルス症、慢性進行性肺アスペルギルス症、単純性肺アスペルギローマ)▽ムーコル症▽クリプトコックス症(肺クリプトコックス症、播種性クリプトコックス症(クリプトコックス脳髄膜炎を含む))」を対象疾患とする新有効成分含有医薬品。

アゾール系に分類される抗真菌薬で、静脈注射剤と経口剤がある。旭化成ファーマが2016年9月に、同剤を創製したスイス・バジリア社から日本国内における独占的開発権および販売権を取得し開発を進めてきた。

アドトラーザ皮下注150mgシリンジ(トラロキヌマブ(遺伝子組換え)、レオファーマ):「既存治療で効果不十分なアトピー性皮膚炎」を対象疾患とする新有効成分含有医薬品。

アトピー性皮膚炎の徴候・症状の根底にある免疫学的機序に重要な役割を果たすIL-13サイトカインを特異的に中和する完全ヒトモノクローナル抗体。IL-13サイトカインに高い親和性で特異的に結合することにより、IL-13 受容体のα1およびα2サブユニット(IL-13 Rα1およびIL-13 Rα2)との相互作用を阻害する。

イジュド点滴静注25mg、同点滴静注300mg(トレメリムマブ(遺伝子組換え)、アストラゼネカ):「切除不能な進行・再発の非小細胞肺がん及び切除不能な肝細胞がん」を対象疾患とする新有効成分含有医薬品。

抗CTLA-4 抗体。▽抗PD-L1抗体イミフィンジ点滴静注と化学療法との併用での非小細胞肺がん1次治療▽イミフィンジ点滴静注との併用での肝細胞がん1次治療―の適応で申請された。

リブタヨ点滴静注350mg(セミプリマブ(遺伝子組換え)、サノフィ):「がん化学療法後に増悪した進行又は再発の子宮頸がん」を対象疾患とする新有効成分含有医薬品。

抗PD-1抗体。プラチナベースの化学療法の実施中に進行が見られた再発または転移性の子宮頸がん(扁平上皮がんまたは腺がん)を対象とした国際共同第3相試験に基づき申請された。セミプリマブの単剤投与群は、化学療法群と比較して死亡リスクを31%低下させた。

イミフィンジ点滴静注120mg、同点滴静注500mg(デュルバルマブ(遺伝子組換え)、アストラゼネカ):「治癒切除不能な胆道がん」を対象疾患とする新効能・新用量医薬品。希少疾病用医薬品。

抗PD-L1抗体。化学療法との併用での胆道がんの適応で申請された。現在の適応は、「切除不能な局所進行の非小細胞肺がんにおける根治的化学放射線療法後の維持療法」と「進展型小細胞肺がん」。

イムブルビカカプセル140mg(イブルチニブ、ヤンセンファーマ):「原発性マクログロブリン血症及びリンパ形質細胞リンパ腫」を対象疾患とする新効能医薬品。希少疾病用医薬品。

ブルトン型チロシンキナーゼ(BTK)阻害剤。原発性マクログロブリン血症およびリンパ形質細胞リンパ腫は、進行が遅く、治癒困難なB細胞リンパ腫。日本における年間の新規患者数は約350人。

【報告予定品目】(カッコ内は一般名、申請企業名)
報告品目は、医薬品医療機器総合機構(PMDA)の審査段階で承認して差し支えないとされ、部会では審議せず、報告のみでよいと判断されたもの。

カルケンスカプセル100mg(アカラブルチニブ、アストラゼネカ):「慢性リンパ性白血病(小リンパ球性リンパ腫も含む)」を対象疾患とする新効能医薬品。
ガザイバ点滴静注1000mg(オビヌツズマブ(遺伝子組換え)、中外製薬):「CD20 陽性の慢性リンパ性白血病(小リンパ球性リンパ腫も含む)」を対象疾患とする新効能・新用量医薬品。

カルケンスはブルトン型チロシンキナーゼ(BTK)阻害剤で、現在の適応は「再発又は難治性の慢性リンパ性白血病(小リンパ球性リンパ腫を含む)」。ガザイバはヒト化抗CD20モノクローナル抗体で、現在の適応は「CD20陽性の濾胞性リンパ腫」。両剤併用での慢性リンパ性白血病(小リンパ球性リンパ腫も含む)の1次治療の適応で申請された。日本全国で慢性リンパ性白血病と新たに診断される患者は、1年間に10万人当たり1人未満とされる。

イミフィンジ点滴静注120mg、同点滴静注500mg(デュルバルマブ(遺伝子組換え)、アストラゼネカ):「①切除不能な進行・再発の非小細胞肺がん②切除不能な肝細胞がん」を対象疾患とする新効能・新用量医薬品。

抗PD-L1抗体。抗CTLA-4 抗体イジュド点滴静注(トレメリムマブ)との併用療法で申請された。
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