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アムロジピンとニフェジピン 妊婦や妊娠の可能性のある女性への投与禁忌削除 添付文書改訂

公開日時 2022/12/07 04:46
厚生労働省医薬・生活衛生局は12月5日、Ca拮抗薬・アムロジピンベシル酸塩とニフェジピンについて、妊婦又は妊娠している可能性のある女性への投与禁忌を削除するよう添付文書改訂を指示した。治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合は、妊婦又は妊娠している可能性のある女性への投与が可能となった。

アムロジピンは、その先発医薬品の初回承認に係る審査で評価された非臨床試験において、妊娠末期の投与により妊娠期間及び分娩時間の延長が認められたことから、「妊婦又は妊娠している可能性のある女性」が禁忌とされた。ニフェジピンは、ラット、マウス等を用いた毒性試験において催奇形性が確認されたため、その先発医薬品の製造販売承認時より「妊婦又は妊娠している可能性のある婦人」が禁忌と設定され、2011年に当該禁忌の見直しが検討された結果、当該禁忌は「妊婦(妊娠20週未満)又は妊娠している可能性のある婦人」に改訂された。

その一方で、今般、妊娠全期間において厳格な血圧コントロールが求められるようになってきた医療環境を踏まえ、妊婦又は妊娠している可能性のある女性への投与禁忌の適正性について厚労省のワーキンググループで検討が行われ、PMDAで添付文書改訂の必要性が検討された。

その結果、アムロジピンは、▽副作用報告において、動物試験から懸念された妊娠期間及び分娩時間の延長に関連する報告はなかった、▽国内外のガイドラインにおいて、本薬の妊婦への使用に関して安全性上の懸念を示す特段の記載は確認できなかった――ことなどを確認。

ニフェジピンは、▽国内外のガイドラインにおいて、本薬は妊娠初期を含め妊娠中の降圧薬の第一選択薬又は第二選択薬として推奨されている、▽妊娠初期における本薬の使用により先天異常のリスクが増加するか否かについて、一致した見解が得られていない、▽海外添付文書(米国、英国、カナダ、オーストラリア)について、カナダ及びオーストラリアでは非臨床試験で催奇形性が認められていることから禁忌とされている一方で、米国と英国では禁忌とされておらずベネフィットとリスクを勘案して使用することが可能とされており、妊婦に対する禁忌要否は一致していない――ことなどを確認。

これらの観点から両剤とも、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合には、妊婦や妊娠している可能性のある女性への投与が可能と判断された。
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