日医らが共同声明 物価高対策で必要財源確保「骨太明記を」 少子化対策で財源の「切り崩し」を牽制
公開日時 2023/05/26 04:50
日本医師会ら医療・介護12団体は5月25日、「骨太方針に2024年度のトリプル改定での物価高騰と賃上げへの対応を明記していただき、必要財源を確保することを医療・介護界全体で強く求める」とする合同声明を緊急に取りまとめ、公表した。子ども・子育て、少子化対策財源をめぐる議論のなかで、診療報酬・介護報酬の抑制や医療機関収支の適正化などが議論の俎上に上るなかで、「こども・子育て、少子化対策は大変重要な政策ですが、病や障害に苦しむ方々のための財源を切り崩してはならない」と訴えた。
合同声明では、物価・エネルギー価格が高騰するなかで、「公定価格により運営する医科歯科医療機関、薬局、介護施設等は、価格に転嫁することができず、物価高騰と賃上げへの対応には十分な原資が必要だ」と説明。医療・介護従事者が全就業者の約12%(約800万人)を占めるとして、「国民の生命と健康を守るため」にも取り組みの必要性を強調した。
合同声明は、日本医師会のほか、日本歯科医師会、日本薬剤師会、日本看護協会、日本病院会、全日本病院協会、日本医療法人協会、日本精神科病院協会、全国医学部長病院長会議、全国老人保健施設協会、全国老人福祉施設協議会、日本認知症グループホーム協会の12団体によるもの。