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潰瘍性大腸炎に対する経口ブデソニドなど4製品承認へ 薬食審・第一部会で了承

公開日時 2023/06/05 04:50
厚生労働省の薬食審・医薬品第一部会は6月2日、フェリング・ファーマの活動期潰瘍性大腸炎治療薬・コレチメント錠(一般名:ブデソニド)など4製品を承認することを了承した。コレチメントは局所作用型ステロイドで、1日1回朝経口投与で用いる。報告品目は3製品で、このなかにアッヴィのJAK阻害薬・リンヴォック(ウパダシチニブ水和物)のクローン病に係る適応追加がある。

7製品はいずれも6月中に正式承認される見込み。

【審議品目】(カッコ内は一般名、申請企業名)
コレチメント錠9mg(ブデソニド、フェリング・ファーマ):「活動期潰瘍性大腸炎(重症を除く)」を効能・効果とする新投与経路医薬品。再審査期間は4年。

局所作用型ステロイドであるブデソニドを有効成分とする経口剤。MMX(Multi-Matrix System)技術を用いたDDS製剤で、患部である大腸でブデソニドを長くかつ広範囲に放出するように設計されている。用法・用量は「通常、成人にはブデソニドとして9mgを1日1回朝経口投与する」。フェリングが承認を取得後、持田製薬が製品供給を受けて流通・販売を行う。

なお、ブデソニドを有効成分とする潰瘍性大腸炎(重症を除く)治療薬には、EAファーマのレクタブル注腸フォームがある。

ソグルーヤ皮下注5mg、同10mg、同15mg(ソマプシタン(遺伝子組換え)、ノボ ノルディスク ファーマ):「骨端線閉鎖を伴わない成長ホルモン分泌不全性低身長症」を効能・効果とする、5mg製剤及び10mg製剤は新効能・新用量・その他の医薬品。15mg製剤は新効能・新用量・剤形追加に係る医薬品。再審査期間は残余(2029年1月21日まで)。

週1回投与の長時間作用型ヒト成長ホルモンアナログ製剤。今回の効能追加に併せて15mg製剤を追加する。追加する効能の用法・用量は、「通常、ソマプシタン(遺伝子組換え)として0.16mg/kgを、週1回、皮下注射する」。

フェブリク錠10mg、同20mg、同40mg(フェブキソスタット、帝人ファーマ):「痛風、高尿酸血症」を効能・効果に小児用量を追加するもので、10mg製剤は新用量・その他の医薬品。20mg製剤及び40mg製剤は新用量医薬品。再審査期間は4年。

非プリン型選択的キサンチンオキシダーゼ阻害薬。小児には、体重に応じた投与量を1日1回の経口投与で用いる。23年2月現在、小児に対する用法・用量が承認されている国又は地域はない。

イーケプラドライシロップ50%、同点滴静注500mg(レベチラセタム、ユーシービージャパン):「てんかん患者の部分発作(二次性全般化発作を含む)」を効能・効果とし、小児用量を追加する新用量医薬品。再審査期間は4年。

光学活性を有するピロリドン誘導体で、シナプス小胞タンパク質2Aへの結合による神経伝達物質放出の調整、Caチャネル阻害等により、抗てんかん作用を示す。てんかん患者の部分発作(二次性全般化発作を含む)に対し、現在4歳以上の小児及び成人を対象に承認されているが、今回、生後1カ月以上4歳未満に対する小児用量を追加する。

用法・用量は、生後6カ月以上の小児は、既承認の4歳以上と同じ。生後1カ月以上6カ月未満の小児は、「レベチラセタムとして1日14mg/kgを1日2回に分け、1回量を15分かけて点滴静脈内投与する」。いずれの場合も症状により適宜増減するが、1日最高用量及び増量方法は、生後6カ月以上の小児は既承認の4歳以上と同じ。生後1カ月以上6カ月未満の小児は、「1日最高投与量は42mg/kgを超えないこととし、増量は2週間以上の間隔をあけて1日用量として14mg/kg以下ずつ行う」となる。

海外では、生後1カ月以上4歳未満の部分発作に対する小児用量を含め、欧米を含む48カ国以上の国又は地域で承認されている。

【報告品目】(カッコ内は一般名、申請企業名)
報告品目は、医薬品医療機器総合機構(PMDA)の審査段階で承認して差し支えないとされ、部会では審議せず、報告のみでよいと判断されたもの。

グロウジェクト皮下注6mg、同皮下注12mg(ソマトロピン(遺伝子組換え)、JCRファーマ):「骨端製閉鎖を伴わないSHOX異常症における低身長」を効能・効果とする新効能医薬品。再審査期間なし。

遺伝子組換え天然型ヒト成長ホルモン製剤。SHOX異常症は、性染色体上に存在する成長遺伝子SHOXの機能喪失を招く微細欠失・重複や変異などに起因する遺伝子疾患で、成長遺伝子の異常により低身長を呈する。日本で承認されている治療薬はない。

▽①リンヴォック錠7.5mg、②同錠15mg、③同錠30mg、④同錠45mg(ウパダシチニブ水和物、アッヴィ):①②③は「中等症から重症の活動期クローン病の寛解導入及び維持療法(既存治療で効果不十分な場合に限る)」を効能・効果とする新効能・新用量医薬品。④は「中等症から重症の活動期クローン病の寛解導入療法(既存治療で効果不十分な場合に限る)」を効能・効果とする新効能・新用量医薬品。再審査期間は残余(2028年1月22日まで)。

JAK阻害薬。用法・用量は、クローン病の導入療法では「通常、成人にはウパダシチニブとして45mgを1日1回12週間経口投与する」。維持療法では「通常、成人にはウパダシチニブとして15mgを1日1回経口投与する。なお、患者の状態に応じて30mgを1日1回投与することができる」。

リンヴォックは20年1月に既存治療で効果不十分な関節リウマチで承認されて以降、既存治療で効果不十分な▽関節症性乾癬、▽X線基準を満たさない体軸性脊椎関節炎、▽強直性脊椎炎、▽アトピー性皮膚炎、▽潰瘍性大腸炎――の適応を追加した。同剤にとってクローン病は7つ目の適応となる。

パルモディアXR錠0.2mg、同XR錠0.4mg(ペマフィブラート、興和):「高脂血症(家族性を含む)」を効能・効果とする新剤形医薬品。再審査期間は残余(2025年7月2日まで)。

選択的PPARαモジュレーター。XR錠は、吸収部位での本薬の溶出速度を抑えるように設計された徐放性製剤で、1日1回投与で用いる。既承認のパルモディア錠は1日2回投与。

XR錠の用法・用量は、「通常、成人にはペマフィブラートとして1回0.2mgを1日1回経口投与する。ただし、トリグリセライド高値の程度により、1回0.4mgを1日1回まで増量できる」。
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