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厚労省 遺伝性網膜ジストロフィーの遺伝子治療薬・ルクスターナを承認

公開日時 2023/06/27 04:50
厚生労働省は6月26日、ノバルティスファーマの遺伝性網膜ジストロフィー(IRD)に対する遺伝子治療薬・ルクスターナ注(一般名:ボレチゲン ネパルボベク)を承認した。投与対象は、遺伝学的検査によりRPE65遺伝子の両アレル性の変異が確認されたIRD患者となる。各眼の網膜下に単回投与する。

遺伝子治療薬としてはコラテジェン筋注用、ゾルゲンスマ点滴静注、デリタクト注に続く4製品目で、眼科領域の遺伝子治療薬は初となる。8月ごろにも中医協で保険償還価格が決まる見通し。

ルクスターナの効能・効果は、「両アレル性RPE65 遺伝子変異による遺伝性網膜ジストロフィー」。再審査期間は10年。

ルクスターナはIRDの原因遺伝子の1つであるヒトRPE65遺伝子を搭載した非増殖性組換えアデノ随伴ウイルス(AAV)を成分とする再生医療等製品。網膜下にある網膜色素上皮(RPE) 細胞に感染することにより、搭載された遺伝子発現構成体が細胞の核内にエピソームとして留まり、ヒトRPE65遺伝子は長期間安定して発現する。RPE65遺伝子の機能欠損を補い、発現したRPE65タンパク質により正常な視覚サイクルを回復させることで、視覚機能の改善効果を期待する。

用法・用量または使用方法は「通常、1.5×1011 ベクターゲノム(vg)/0.3mLを各眼の網膜下に単回投与する。各眼への網膜下投与は、短い投与間隔で実施するが、6日以上あけること。同一眼への本品の再投与はしないこと」となっている。
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