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ヴィアトリス製薬 抗サイトメガロウイルス化学療法剤・ガンシクロビル 7月31日から通常出荷

公開日時 2023/07/31 04:50
ヴィアトリス製薬は、後発品の抗サイトメガロウイルス化学療法剤・ガンシクロビル点滴静注用500mg「VTRS」について、限定出荷を解除し、7月31日から通常出荷する。同社は本誌取材に、「これまで増産準備をしてきており、安定供給の見通しが立った」と明らかにした。

この先発品である田辺三菱製薬のデノシン点滴静注用は限定出荷中で、後発品はヴィアトリスグループの同製品のみ。安定供給に支障が出ている状況に対し、関係学会などからも患者の治療にかかわると懸念が示されていた。ガンシクロビルは安定確保医薬品(カテゴリーC)に位置付けられている。

ガンシクロビル点滴静注用は先発品、後発品ともに、効能・効果は「下記におけるサイトメガロウイルス感染症 〇後天性免疫不全症候群〇臓器移植(造血幹細胞移植を含む)〇悪性腫瘍」となっている。サイトメガロウイルス(CMV)に感染したほとんどの人は無症状だが、免疫機能が低下している人ではCMVによって重篤な合併症を引き起こし、死亡に至る可能性もある。

ヴィアトリスグループのガンシクロビル点滴静注用(製造販売元:マイランEPD、販売元:ヴィアトリス製薬)は、先発品の供給制限の影響により22年9月から限定出荷を実施した。23年1月にはバイアル外部への異物付着が確認されたため出荷を停止。原因究明と対策が完了したとして、2月下旬から限定出荷ではあるが出荷を再開した。今回、この限定出荷を解除することになる。

限定出荷していた先発品のデノシンは今年5月、参考試験である再溶解試験で再溶解時間の遅延が認められ、次回入荷のメドが立たなくなったとして8月上旬にも在庫がなくなり、出荷停止すると医療関係者に案内した。ただ、7月27日に出荷停止は回避できる見込みになったと再度案内。十分な在庫が確保できるまで、限定出荷を継続するとしている。
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