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エルゼビア社 生成AI対応の「Scopus AI」アルファ版公開 18億超の引用論文 誤情報のリスク最小化

公開日時 2023/08/28 04:52
世界最大級の医学・科学コンテンツを有するエルゼビア社(本社・オランダ)は8月25日までに、生成AIと抄録・引用文献データベースScopus(スコーパス)を組み合わせた「Scopus AI」のアルファ版を公開した。Scopus AI は、世界7000以上の出版社、18億以上の引用を含む2万7000以上の学術雑誌のコンテンツに基づくもので、利用者が求めるトピックスの概要を提供することができる。特に、同社が開発した生成AIの検索モデルを使用したことで、誤った情報リスクを制限し、厳選された論文から目的とする情報の要約などを得ることが可能となり、新薬開発の意思決定や潜在的な治療リスク評価などを支援できる。

◎学術誌2万7000タイトル超 会議録15万超、書籍30万超の情報収録

抄録・引用文献データベースScopusは、科学・技術・医学・社会科学・人文科学に関するコンテンツを中心に査読誌・業界誌・ブックシリーズなど2万7000タイトル超を収録。さらに会議録15万1000イベント以上、書籍30万3000タイトル以上の9100万件以上の文献を収録している。1800年代からの抄録に加えて、1970年以降の論文は参考文献も収録しているなど、豊富なデータ量と使いやすさで、さまざまな用途で活用されている。

今回開発したScopus AIのアルファ版は、生成AIと大規模言語モデル(LLM)テクノロジーを Scopus の既存の強力な検索機能と組み合わせて活用できるというもの。コンテンツは、主要な科学分野を代表する17人の世界的に著名な科学者、研究者、図書館員で構成される独立した審査委員会で厳密に審査されている。これにより利用者も年齢や世代、専門性に限らず複数分野やまたがる領域の情報にアクセスし、必要な情報を得ることが可能になるとしている。

◎「信頼できるコンテンツに生成AIを適用」研究の意思決定やリスク評価などを支援

一方、生成AIの課題でもある「誤情報」(フェイク)などリスク最小化にも寄与するとしている。同社のMaxim Khan・ 分析製品およびデータプラットフォーム担当シニアバイス プレジデントは、「我々はデータと信頼できるコンテンツに生成AIを適用して、研究者がこれらのニーズに対応できるようにした。研究における意思決定をサポートする高品質なデータの作成から、潜在的な新薬治療のリスク評価を顧客が支援することまで、長年にわたりコミュニティと連携し、責任を持ってAIを使用することに取り組んでいきたい」と強調した。なお、アルファ版は約1万5000人の研究者によって世界中でテストされ、完全製品の発売は2024年初を予定する。

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