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リフィル処方箋推進へ 支払側・松本委員「かかりつけ医機能で評価も」 生活習慣病視野 中医協総会

公開日時 2023/11/24 04:53
中医協支払側の松本真人委員(健康保険組合連合会理事)は11月22日の中医協総会で、リフィル処方箋のさらなる推進に向けて「かかりつけ医に関する診療報酬において、患者の希望に応じてリフィル処方箋を発行することを評価することも考えられる」と述べた。リフィル処方箋が発行されるケースの多い生活習慣病をめぐるかかりつけ医機能を評価する点数としては、「地域包括診療料・加算」がある。診療側の長島公之委員(日本医師会常任理事)は「さらなるリフィル処方箋の導入活用を推進する観点の下であっても、医師の判断が阻害されるようなことはないはずだ」と牽制した。

◎診療側・森委員 患者への周知に前向き 薬剤師から医師への情報提供把握へ整備の必要性も

リフィル処方箋をめぐっては、2022年度診療報酬改定で導入され、医療費適正化効果を▲0.1%(医療費470 億円程度)を見込んだ。しかし、NDBデータによると、23年3月時点で、リフィル処方箋は全処方箋の0.05%(3万5914枚、病院では0.11%、診療所では0.03%)と低率にとどまっている。政府の経済財政運営と改革の基本方針2023(骨太方針)でリフィル処方箋活用の方向性が明記され、第4期医療費適正化計画や国民健康保険の保険者努力支援制度において推進が図られている状況にある。また、10月に関係閣僚で決定された「花粉症対策初期集中対応パッケージ」をめぐり、岸田首相が現役世代の通院負担に配慮し、「リフィル処方箋の活用を積極的に促進する」ことを発言している。

◎リフィルは高血圧、アレルギー性鼻炎、脂質異常症で多く 長期処方と同傾向に

厚労省の調査によると、リフィル処方箋を多く発行されている主傷病名は高血圧性疾患、アレルギー性鼻炎及び脂質異常症などが多く、30日以上の長期処方と同様の傾向にあった。また、生活習慣病は処方日数が伸びる傾向にあることも示された。リフィル処方箋の交付を受けたことのある患者は、今後も症状が安定している場合にリフィル処方箋を利用したいと考えている患者が多く、リフィル処方箋の利用にあたって必要なだと感じていることとしては、「信頼するかかりつけ医」との声が最多だった。

厚労省は、生活習慣病の管理が必要な患者に対するかかりつけ医を評価する点数として、「地域包括診療料・加算」を例示。さらに、生活習慣病の患者などに対して、プライマリケア機能を担う地域のかかりつけ医師が計画的に療養上の管理を行うことを評価する「特定疾患療養管理料」を例示し、意見を聞いた。

◎支払側・松本委員「特定疾患処方管理加算でより長期の処方評価も」

支払側の松本委員は、「前回改定で見込まれたマイナス0.1%に遠く及ばないことは明らか」と指摘した。かかりつけ医に関する診療報酬において、患者の希望に応じてリフィル処方箋を発行することを評価することも考えられる」との考えを表明した。

特定疾患療養管理料は診療所と200床未満の病院で、28日以上の処方を行った場合、「特定疾患処方管理加算2」として処方料、処方箋料として加算が取得できる。松本委員は、「長期処方とリフィル処方を一体的に推進する観点から、かかりつけ医機能の評価とも関連する特定疾患処方管理加算について、より長期の処方を評価することも検討すべき」との考えも示した。

◎現行制度では長期処方が患者負担最も少なく 診療側・長島委員「医師の判断は阻害されない」

診療側の長島委員は「まず、議論の大前提として、処方権は医師のみにあるので、当然ながら、どのような処方をするのかは医師の判断による。医師は患者さんのその時々の症状や経過観察の必要性、服用管理等を踏まえながら、長期処方が可能かどうかも含めて検討する。さらなるリフィル処方箋の導入活用を推進する観点の下であっても、医師の判断が阻害されるようなことはないはずです。この点に十分留意していただく必要がある」と牽制。論点についてはコメントせず、長期処方とリフィル処方箋を活用した場合の患者負担について事務局を質した。

厚労省保険局の眞鍋馨医療課長は、「高血圧で診療所に通院する状態の安定した患者(3割負担)」について、薬剤費を除いた患者負担について実施したシミュレーションを説明した。
①30日ごと(月に1回)受診した場合:診療所1400点(自己負担:約4300円)、薬局760点(約2200円)、②リフィル処方箋を活用した場合:診療所500点弱(1500円弱)、薬局800点弱(2300円程度)、③90日の長期処方を行った場合:診療所500点弱(1400円余り)、薬局250点余り(700円余り)-だった。

リフィル処方箋の周知も課題として指摘された。診療側の森昌平委員(日本薬剤師会副会長)は、「患者さんへの周知や説明は、医師や医療機関、保健所と連携しながらかかりつけ機能を生かしてしっかりと進めていきたい」と前向きな姿勢を見せた。また、「リフィル処方箋への対応については、処方する側の医師も調剤を受け持つが薬剤師も、かかりつけ機能の強化と連携がより重要になるし、フォローアップの重要性も増す」とし連携推進の必要性を強調した。それとともに、「薬局でのリフィル処方箋の対応の状況がわかるよう、リフィル処方箋を取り扱った際に、医師への情報提供した場合には、その実態が把握できるようにするなど、所要の整備をすることも一つと考える」と述べた。


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