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厚労省 塩野義製薬の新規抗菌薬・フェトロージャを承認 初の抗菌薬確保支援事業の対象薬剤

公開日時 2023/12/01 04:50
厚生労働省は11月30日、塩野義製薬の新規のシデロフォアセファロスポリン系抗菌薬・フェトロージャ点滴静注用1g(一般名:注射用セフィデロコルトシル酸塩硫酸塩水和物)を承認した。27日の薬食審・医薬品第二部会を通過後、わずか3日で承認された。同剤は、厚労省が今年度から試行導入した「抗菌薬確保支援事業」の対象薬剤に初めて採択されたもので、新規作用機序であり、かつ国内唯一のセファロスポリン系抗菌薬ということから、迅速に承認されたとみられる。

抗菌薬確保支援事業は、厚労省がAMR対策の一環として新たに試行導入したもので、抗菌薬の販売を手がける製薬企業の収益の一定額を保証する制度のこと。企業が国の薬剤耐性対策(販売量の適正水準維持)に協力することで生じる減収に対して一定額を国が支援すると同時に、抗菌薬の開発を促す仕組みを作ることで、薬剤耐性対策を推進することを目的としている。フェトロージャは11月に同事業に採択された。

塩野義製薬は本誌に、今後、薬価収載手続きを進めるとした上で、「収載後は可能な限り速やかに供給を開始する予定」と述べた。

フェトロージャは塩野義製薬の創製品で、多剤耐性菌を含むグラム陰性菌の外膜を効果的に通過して抗菌活性を発揮する薬剤。細菌のカルバペネムへの耐性獲得に関連する3つの主な機序である▽βラクタマーゼによる抗菌薬の不活化、▽ポーリンチャネルの変異による膜透過性低下、▽排出ポンプの過剰産生による薬剤の細菌細胞外への排出――の影響を受けにくく、抗菌力を発揮する。鉄と結合する独自の構造を有することにより、細菌が養分である鉄を取り込むために利用する鉄トランスポーターを介し、細菌内に能動的に運ばれる。その結果、有効成分のセフィデロコルは細菌のペリプラズム内に取り込まれ、細胞壁合成を阻害する。

フェトロージャの効能・効果は「セフィデロコルに感性の大腸菌、シトロバクター属、肺炎桿菌、クレブシエラ属、エンテロバクター属、セラチア・マルセスセンス、プロテウス属、モルガネラ・モルガニー、緑膿菌、バークホルデリア属、ステノトロホモナス・マルトフィリア、アシネトバクター属(ただし、カルバペネム系抗菌薬に耐性を示す菌株に限る)による各種感染症」。用法・用量は、「通常、成人には、セフィデロコルとして1回2gを8時間ごとに3時間かけて点滴静注する。なお、腎機能に応じて適宜増減する」。

塩野義製薬は、「(フェトロージャは)薬剤耐性菌による感染症で苦しむ日本の患者に対する新たな治療選択肢となることが期待される」とコメント。さらに、「当社では、抗菌薬適正使用推進の一環として、フェトロージャの感受性検査の開発・提供に向け取り組みを進めている」としている。
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