GSK 60歳以上対象のRSVワクチン「アレックスビー」を発売 接種費用は2万5000円前後に
公開日時 2024/01/16 04:48
グラクソ・スミスクラインは1月15日、60歳以上を対象としたRSウイルス(RSV)ワクチン「アレックスビー筋注用」を発売した。国内初のRSVによる感染症を予防する高齢成人向けワクチンで、1回の筋肉内接種で用いる。接種費用は、医療機関によるが、1回あたり2万5000円前後となる見通し。
◎「公費助成や早期の定期接種化が望まれる」
アレックスビーは任意接種のワクチンで、接種に必要な費用は原則、個人が負担する。ただ、例えば任意接種の帯状疱疹ワクチンでは、公費助成を行う自治体が増えており、GSKによると、344自治体(24年1月時点)で一定の公費助成が行われているという。
GSKは、「高齢者、特に基礎疾患のある方においてRSウイルス感染症は疾病負担も大きく、また特異的な治療薬もないためワクチンによる予防が重要と考えている」とコメント。「より多くの方々をRSウイルス感染症から守るためには一人でも多くの方々にワクチンをお届けする必要があり、そのためには公費助成や早期の定期接種化が望まれると考える」とコメントした。
アレックスビーは、膜融合前型の遺伝子組換えRSウイルスF糖タンパク質(RSVPreF3)抗原と、GSK独自のAS01Eアジュバントを組み合わせたもの。国内承認の根拠となった第3相臨床試験(AReSVi-006試験)では、特定の基礎疾患を有する患者を含め、RSVによる下気道疾患に対して全般的に高いワクチン効果が認められた。最も多く認められた特定有害事象は、注射部位疼痛、疲労、筋肉痛、頭痛、関節痛で、これらは概ね軽度から中等度であり、一過性だった。