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武田薬品 ニューロダイバーシティ目指すワークショップ開催 特性あっても活躍できる職場を考える

公開日時 2024/04/11 04:49
武田薬品が旗振り役となって発足した「日本橋ニューロダイバーシティプロジェクト」は4月10日、発達障害のある社員の活躍に必要な取組みについて考えるワークショップを開催した。同プロジェクトは、発達障害を含む脳や神経の違いを優劣ではなく多様性として尊重し合う社会実現を目指すという取り組み。同社JPBU医療政策・ペイシェントアクセス統括部の清水聡氏は、「(今は)障害をもつ人が社会や企業で活躍していくために重要なステップにきている」と挨拶し、参加企業とともに取組みを推進していく重要性を強調した。

ニューロダイバーシティは、自閉スペクトラム症など脳や神経に由来する様々な特性の違いを多様性と捉えて相互に尊重し、その違いを社会として生かそうという考え方。同社が22年10月、多様性ある職場づくりにつなげることで、イノベーションの創出や生産性向上を実現しようと、プロジェクトとして発足させた。現在、東京・日本橋にゆかりのある企業などを中心に12社・2団体が参加している。

◎発達障害のある社員の活躍をテーマにグループワーク

同日は、発達障害のある社員の活躍をテーマに講演やグループワークが行われ、賛同企業のうち9社から20人余が参加した。講演では、三井化学人事部の安井直子氏が同社の障害者嘱託雇用について紹介した。安井氏は、障害の特性で難しいコミュニケーション力やリーダーシップなどの評価項目を設けない独自の評価制度があることや、選考にあたっては明るさや音などオフィス環境について確認する実習を設けていることなどを説明。「障害と仕事の種類には全く関係がなく、従事業務は多種多様。本人の大学での専攻や得意不得意ということを考慮しながら就労して頂いている」と紹介した。

グループワークでは参加者が、発達障害の当事者で現在、障害者採用で働いている高原雅之さんの体験談を聞いたあと、4、5人ずつに分かれ、「人事担当者として高原さんを採用、雇用するためにはどのような工夫が必要か」をテーマに議論した。ディスカッションでは、選考にあたっては試用期間を設けることや必要な配慮をヒアリングすること、内定後は配属先の上長やメンバー以外に相談できる窓口を設けることなどの意見が出た。

特に、配属後の配慮については意見が相次ぎ、「受け入れる側も障害の専門家ではない。周囲が特性について相談できる場所が必要ではないか」、「当事者と周囲の間に入るコンサルやメンターなど第三者の存在を用意すべきではないか」といった指摘があった。

一方、周囲が障害に配慮するあまり、業務が単調になってしまう点を指摘し、「新たなチャレンジ機会をつくる」という意見を挙げたチームもあった。

◎エルアイ武田の担当者「チャレンジ機会があることで仕事の幅が広がる」

この意見を出したチームの一員で、武田薬品の障害者雇用を目的とした特例子会社のエルアイ武田の担当者は、「固定の仕事だけはなく、チャレンジ機会があることで仕事の幅が広がり、 それが評価に繋がればモチベーションが上がり、成長に繋がると考えた」と説明した。ADHD(注意欠陥多動性障害)とASD(自閉スペクトラム症)の特性がある高原さんは、「飽きやすいという特性ゆえに、同じことをやり続けることが辛いという場合もある。また障害者雇用で入る人の中には自己肯定感が低い人もいるが、挑戦がうまくいったら自信にもなる」と受け止めていた。

参加した武田薬品の人事担当者からは、「今回、高原さんという当事者の顔が見えたことで、1人の障害者ではなく、彼のためにすべきことは何かと考えることができた。採用スタイルについても画一的に考えてしまいがちだったが、本人と考えていくこともできるという気付きをもらった」と話した。別の参加者からは、「障害特性をベースに考えるのではなく、対象となる人について考えることが大事というのは、健常者を含む職場づくりも同じだと気づいた」と指摘。障害がある人が活躍できる職場は、多様な人材が働きやすい職場づくりにもつながるという声が相次いだ。



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