バイエル薬品 富士製薬のアイリーアBSで大阪地裁に仮処分申立 製造・販売等の差止求める
公開日時 2025/11/13 04:48
バイエル薬品は11月12日、富士製薬が製造販売元の眼科用VEGF阻害薬・アイリーア硝子体内注射液40mL/mLと同キット製品のバイオシミラー(以下、アイリーアBS)について、その製造・販売等の差し止めを求める仮処分を大阪地裁に申し立てたと発表した。
申立ては、アイリーアの創製元である米リジェネロンが、アイリーアに係る知的財産権の保護を目的に行った。富士製薬のアイリーアBSが、リジェネロンが保有しているアイリーアに係る特許権(特許7733706号)に抵触していると主張しているが、特許のどの部分に抵触しているのかや、申し立てを行った日付けなどの詳細は「非開示」(バイエル薬品)としている。
アイリーアはリジェネロンとバイエルが共同開発したもの。バイエルはリジェネロンから米国以外での独占的販売権の許諾を得ている。
◎富士製薬 「本件特許には抵触するとは考えていない」 紛争解決に向け「誠実に対応」
富士製薬は本誌に、今回の仮処分の申立てを受けて、「当社は、知財の保護は重要と考えており、知財を尊重している」とした上で、「ただ、当社としては、本件特許には抵触するとは考えていない。今後も本件紛争の解決に向けて誠実に対応してまいる所存」とコメントした。また、仮処分の申立てを認知したタイミングについては、「相手先のリリース以前から承知していた」とした。
アイリーアBSはこの日、薬価収載された。発売日は未定。アイリーアBSの販売及びプロモーション活動は、眼科領域に強みを持つ日東メディックが担当することになっている。