製薬協 一般社団法人化を決議 5月から新法人と併存 10月本格始動 米MFN対応等で「事業戦略本部」新設
公開日時 2026/03/23 04:51

日本製薬工業協会(製薬協)の木下賢志理事長は3月19日の総会後の記者会見で、一般社団法人化への移行が決議されたと報告した。新法人の定款が承認されたことで、26年10月1日から新法人が本格始動する。木下理事長は会見で、4月から一般社団法人の設立手続きを開始し、5月からは現行の製薬協と新法人が併存する試行期間になると説明した。総会や理事会などは9月まで従来通り行い、9月30日をもって現行の製薬協は解散、新法人に全て承継される。
一般社団法人化については25年度の実施計画でも明記され、「任意団体」から法人化することで信頼性や透明性の向上が期待されるとして、検討が進められてきた。この日の決議を受け、10月1日に向けた本格的な移行準備に入る。なお、新法人も、宮柱明日香会長、奥田修副会長、木下理事長の現体制で手続きを進める。
◎機動対応へ事業戦略本部を新設
木下理事長は会見で、新体制において「事業戦略本部」を立ち上げる方針を明らかにした。「関税やMFN(最恵国待遇)など世界情勢の変化に起因する問題に対してタスクフォースを作って取り組む」と強調。様々な諸課題に機動的に動く部隊が必要との認識から組織横断的に議論・対応する方針を示した。4月から試行的に稼働させる予定。本部長には武田薬品工業の榊原由紀子氏が就任予定で、木下理事長もサポートにあたる。
◎中川常務理事が退任、国際対応の6年を総括 髙橋剛氏を選任

この日の会見では、中川祥子常務理事が3月31日付で退任することも発表された。中川常務理事は、「20年4月に就任した際には全世界コロナパンデミック状況下で、その後もポストパンデミックエラで知財や国際課題が山積みのように追ってきた」と振り返った。また、自身が携わったTRIPSウェーバーやWHOパンデミック条約、生物多様性条約などを挙げ、「グローバルサウスからの提案が我々に非常に厳しく来て、その対応に追われた。国際社会の中でJPMAがどのような立場で意見を申し上げるかに心血を注いだ6年間だった」と総括した。
現状について中川常務理事は、「日本政府が他国に比べ製薬産業に対する理解をしていこうという姿勢が顕著である」と評価。一方で、「日本が地理的にもグローバルノースの東端のため、アメリカの関税やMFN、中東情勢など、また新たな国際課題を検討しなければいけない時代に突入したのではないか」と指摘した。
なお、同日の常任理事会では、髙橋剛氏(塩野義製薬 渉外部Director ヘルスケア政策グループ長)が4月1日付で常務理事に選任された。