ノボ 肥満症で広島県と協定締結 健診データ活用して治療必要な生活者に受診勧奨 標準モデル構築へ
公開日時 2026/04/14 04:52

ノボ ノルディスクファーマは4月13日、広島県と「広島県・ノボ ノルディスク ファーマ株式会社による健康寿命の延伸に関する連携協力協定」を締結した。協定書署名に先立ち挨拶したノボ社の小谷啓輔代表取締役社長は、「肥満症は社会的偏見などで、まだしっかり認識されていない疾患だ。そのためには疾患啓発が必要」と強調。「患者さんが(肥満症を)疾患と感じて医療従事者に相談したときに、そこでしっかり治療が受けられる環境を医療従事者の皆様と一緒にパートナーシップを持って作っていくことが大変重要だと思っている」と述べた。
同社によると、今回の連携協定は、広島県民の健康寿命延伸を目的に、慢性疾患の予防・早期発見・適切な医療につながる環境整備を推進する官民連携の取り組みだという。広島県がハブとなり、中国電力を参画パートナーに、県・企業が協働して地域における慢性疾患への包括的な取り組みを進めるとした。
◎ノボ社・加藤本部長「培ってきた受診勧奨、疾患啓発、全てのノウハウを提供させて頂きたい」

この日のメディア説明会に臨んだノボ社の加藤亮医療政策・渉外本部長は、「今回の連携協定で一番新しいところは、広島県と地域の企業、その地域の企業の健診データを用いて、それを起点として肥満症対策事業を行っていくところ」と説明。ノボ社の役割については、「科学的知見や連携協定を用いて培ってきた受診勧奨、疾患啓発、こういったノウハウの全てを提供させて頂きたいと考えている」と述べた。また、今回の事業のゴールについては、「行政、企業、医療者が協力して、肥満症を早期に見つけ、予防と啓発を進めながら、適切な医療につなげていく。このことを通じて県民の適正体重を維持し、また、メタボ該当者予備群の減少を通じて健康寿命の延伸を促していくことにある」と説明し、理解を求めた。
◎ノボ社・小谷社長「肥満症に効果的に対応するには、やはり民間連携で解決することが必要」
ノボ社の小谷社長は、同社のサステナブル・ビジネスアプローチとして、①環境、②財務・経済、③社会-に対する責任を掲げていると指摘。「(今回の)連携協定は“社会”に対する責任というところに、大きな軸を置いたものになる」と述べながら、「肥満症は本当に複雑な社会問題であると認識している。なので肥満症に効果的に対応するには、やはり民間連携で解決することが必要で、弊社としても、そのヘルスケアのパートナーとなることを目指している」と強調し、これまで培った経験やノウハウでしっかり貢献していきたい」と語った。
◎4つの事業内容 第一段階は「肥満症の受診勧奨」 県・市医師会とも連携
なお、事業内容は4つに区分されている。第一段階は「肥満症の受診勧奨」で、健診データを活用し、肥満症治療が必要な生活者の受診促進と早期発見、受診・診断・治療導入を図る。第2段階は「労働安全リスクの軽減」として、肥満症の診断・治療により閉塞性睡眠時無呼吸症候群などの関連疾患を軽減し職場の安全リスクを低減する。第3段階は「医療費の適正化」で、糖尿病、高血圧や心疾患等の肥満症関連疾患の発症・重症化予防を目指す。第4段階は「標準モデル化」で、事業成果を踏まえた県内で横展開可能は標準モデルを構築するとした。実施体制としては、広島県がハブとなり、県医師会や市医師会とも連携し、行政・企業・医療との三位一体での疾患対策を実行する。