武田薬品と名古屋大 次世代臨床開発アプローチ推進で戦略的連携 デジタル技術活用で時間・労力改善へ
公開日時 2026/08/06 04:50

武田薬品は8月5日、名古屋大学と次世代臨床開発アプローチを推進ための戦略的連携に関する契約を締結したと発表した。武田薬品のグローバル臨床開発の知見と、名古屋大学が有する医学研究基盤および中部圏の医療機関ネットワークを融合させることで、早期開発から開発計画の立案・試験実施までを一体的に推進できるモデルの構築を目指す。デジタル技術を活用することで、これまで多大な時間と労力を要していた臨床開発基盤を進化させたい考えだ。
名古屋大学は、神経・脳科学領域をはじめとする研究力と大学病院の医学研究基盤を有しており、中部圏の医療機関と広範かつ強固なネットワークを構築している。一方の武田薬品は、グローバルで培った臨床開発の知見とデータ活用の経験があり、両者の強みを融合することで、実臨床の現場から得られる知見を医薬品の開発戦略や試験計画に反映することで、臨床開発の効率化と予見性向上を推進させる狙いがある。特に、患者集団の精緻な理解や試験計画の立案、試験実施可能性の評価、施設選定、被験者組み入れ戦略などを一体的に検討することで、得られた知見を実際の開発判断や治験運営につなげる仕組みの構築を目指すとしている。
◎名古屋大病院・丸山院長 「協力病院と力を合わせて、臨床開発の実行力を強化」
今回の連携に名古屋大学からは、①先端医療開発部、②臨床研究教育学講座、③メディカルイノベーション推進室-が参画する。名古屋大学医学部附属病院の丸山 彰一病院長は、「武田薬品との連携を通じ、当院ならびに協力病院と力を合わせて、臨床開発の実行力を強化する。国際共同治験参加機会の拡大を目指し、未来の標準となる臨床開発基盤を構築したい」と強調した。また、名古屋大学大学院医学系研究科の勝野雅央研究科長は、「中部圏における臨床開発の国際競争力向上を目指し、デジタル技術の進化を活用して、これまで多大な時間と労力を要していた臨床開発基盤を進化させる。そして、この基盤を進化させるべく、医学領域における人材育成を推進したい」と意欲を示した。
一方、武田薬品R&Dジャパンリージョンの梶井靖ヘッドは、「早期臨床開発の強化を目指す。患者集団の精緻な理解に基づく開発計画の立案から臨床試験の実施までを一体的に推進できる基盤の構築に取り組み、医療イノベーション創出を加速する次世代の臨床開発モデルの実現に貢献したい」と述べた。