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厚労省 新たな重大な副作用などで添付文書改訂を指示 抗インフル薬イナビルで呼吸困難など

公開日時 2017/08/04 03:51

厚労省医薬・生活衛生局は8月3日、新たな重大な副作用などが判明したことから医療用医薬品4成分の添付文書を改訂するよう日本製薬団体連合会に通知で指示した。

改訂指示のあった薬剤と指示内容は以下のとおり(カッコ内は成分名、会社名)。

イナビル吸入粉末剤(ラニナミビルオクタン酸エステル水和物、第一三共)
指示概要:「重要な基本的注意」に本剤投与後に気管支攣縮、呼吸機能の低下がみられた例が報告されている旨を追記。
「重大な副作用」に「気管支攣縮、呼吸困難」を追記。
過去3年の国内報告数(因果関係が否定できない例数):3例(死亡例なし)
薬効分類:625 抗ウイルス剤
A型、B型インフルエンザウイルス感染症の治療と予防の薬剤 

アデムパス錠(リオシグアト、バイエル薬品)
指示概要:「重要な基本的注意」に、臨床試験においてリオシグアト群では重篤な有害事象及び死亡が多かった旨、及び間質性肺病変を伴う肺動脈性肺高血圧症の患者に対する注意喚起を追記。
過去3年の国内報告数(因果関係が否定できない例数):因果関係評価をしてない。
特発性間質性肺炎に伴う症候性肺高血圧症患者を対象とした臨床試験(RISE-IIP 試験)において、リオシグアト投与群ではプラセボ投与群と比較して重篤な有害事象及び死亡が多く認められ、試験が早期に中止されたことから、対応の必要性について検討し、専門の医師が個々の患者に対し投与の可否を判断することが重要だとして、改訂することになった。
薬効分類:219 その他の循環器官用薬
肺動脈性高血圧症などに用いる薬剤

ワーファリン錠、同顆粒(ワルファリンカリウム、エーザイ)他
指示概要:「重大な副作用」に「カルシフィラキシス」を追記。
過去3年の国内報告数(因果関係が否定できない例数):0例
カルシフィラキシスは手足に皮膚潰瘍が発症する。海外での添付文書改訂などを踏まえて改訂が必要と判断した。
薬効分類:333 血液凝固阻止剤

ジスロマック錠、同カプセル小児用、同細粒小児用、同SR成人用ドライシロップ、同点滴静注用 (アジスロマイシン水和物、ファイザー)他
指示概要:「重大な副作用」に「急性汎発性発疹性膿疱症」を追記。
過去3年の国内報告数(因果関係が否定できない例数):1例(死亡例なし)
薬効分類:614 主としてグラム陽性菌、マイコプラズマに作用するもの

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