製薬協・APAC会見 アジア創薬は日本のリードから互いの学びフェーズへ DA-EWGは発展的解散
公開日時 2026/04/23 04:51

製薬協国際委員会の村上伸夫委員長は4月22日、アジア製薬団体連携会議(APAC)に関する記者会見に臨み、アジアの創薬連携と新薬創出を目的としたDA-EWGについて、「発展的に解散することになった」と報告した。過去12年間の活動の中で、「アジアの創薬環境は大きく変化し、創薬の中心地が日本だけでなく、中国、シンガポール、台湾などでも可能な状態になった」ことなどを解散の理由にあげた。また、製薬各社のアジア進出が増加したことでビジネス主導となり、業界活動として取り組む魅力が減少したことも一因と語った。
APACの活動について村上委員長は、アジア各国で創薬を含む活動が活発化しているとの認識を示した。その上で、「日本がリードするところからナレッジを共有する方針になった。互いにベストプラクティスをシェアし学んでいこうという姿勢に変わってきている」と述べ、実態としてDA-EWGの参加企業が最盛期からかなり減少していたことにも言及した。
一方で、アジアにおける創薬連携の重要性が高まっているとの認識を示し、DA-EWGの活動を一昨年から見直しに入っていたと明かしながら、「現在の活動を研究開発委員会に引き継ぐ」と説明した。
◎eラベリング 国際規格導入へ議論進展
このほか今回のAPACの会合では、「eラベリング」(e-labeling)セッションの最新動向も共有された。国際標準規格であるHL7FHIR形式の導入について議論し、次のステップとして「ラベリングのデジタル化によって実現可能となる内容を整理し、導入後のアジア地域における将来像を見据え、マイルストーンおよびアクションアイテムについて引き続き検討する」ことなどが合意された。
導入に向けては、ユースケースを含むロードマップについて議論し、29年から30年を目標に実装する方針も示された。担当の松井理恵EWGリーダーは、「構造化するときに国際標準規格を使って進めていくことが今後の課題であり、APAC地域において規制当局とも協業しながら議論していくことが一番の課題だ」と述べた。
◎aUHC 公的と民間のハイブリッド・モデルがカギに
さらにAPACでは、アジアにおける国民皆医療保険制度の実現を目指すaUHC(Asian-Universal Healthcare Coverage)についても議論した。先進的な事例として、インド・中国・台湾の取り組みが紹介され、「公的資金と民間資金をバランスよく活用するハイブリッド・モデルの構築が、今後アジアにおいて重要なアプローチと考えられる」との結論に至った。