EMA 第Xa因子阻害薬・Eliquisの適応拡大に肯定的見解示す
公開日時 2012/09/25 04:00
欧州医薬品庁(EMA)のヒト医薬品委員会(CHMP)は9月20日、ブリストル・マイヤーズ スクイブ(BMS)とファイザーが開発を進めた第Ⅹa因子阻害薬・Eliquis(一般名・アピキサバン)などの適応拡大について、肯定的見解を示した。9月17~20日に開かれた、CHMPで議論がなされた。
Eliquisはすでに市場にある2.5mgに加え、5.0mgが新たに承認されることになる。追加となる適応は、「1つ以上のリスクがある(脳卒中の既往、一過性脳虚血発作(TIA)、75歳以上、高血圧、糖尿病、症候性心不全(NYHAクラス≧2))非弁膜性心房細動患者における、脳卒中と全身性塞栓症の予防」。
消化管潰瘍の既往や、悪性腫瘍、脳・脊髄の最近の損傷、脳・脊髄・眼科手術の最近の施行など大出血の明らかなリスクがある病変もしくは病態を禁忌とした。そのほか、ヘパリン製剤や抗凝固薬(ワルファリン、リバーロキサバン、ダビガトラン等)との併用は、薬剤の変更や、中心静脈カテーテルや動脈カテーテル維持のために、未分画ヘパリンの投与が必要な場合を除き、禁忌としている。
なお、Eliquisはすでに、英国では股・膝関節置換術後VTE予防の適応を取得、英NICEも適応を推奨している。
そのほか、ロシュのアバスチン(一般名・ベバシズマブ)について、プラチナ製剤感受性の再発卵巣がん患者に対する、化学療法(カルボプラチン、ゲムシタビン)との併用療法についての適応拡大についても肯定的見解が示されている。