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第一三共 経口抗Xa阻害薬など新薬4製品 日本で12年度までに発売

公開日時 2010/03/15 04:01

第一三共は3月12日、2010年度~12年度まで3か年の新中期経営計画を発表し、最終年度となる12年度の国内医療用医薬品事業で売上高4450億円(09年度見込み比300億円増)を目指す方針を示した。この大部分が新薬ビジネスによるものだが、10年度から本格参入する後発品やワクチンも含む。新中期計画は、日本を含む全世界での多様な医薬品ニーズ(新薬、ワクチン、バイオシミラー、エスタブリッシュト医薬品(後発品・長期収載品)、OTC)に応えることを主眼にしたもので、同社は「ハイブリットビジネスモデル」と呼称した。

国内医療用医薬品事業では特に、ARBオルメサルタンの単剤及びCa拮抗薬アゼルニジピンとの合剤(製品名レザルタス)の売上最大化のほか、▽インフルエンザ用薬ラニナミビル▽アルツハイマー病用薬メマンチン▽経口抗凝固剤(Xa阻害薬)エドキサバン▽癌骨転移用薬デノスマブ――の4つの新薬を12年度までに発売し、大型品に育成することに取り組む。このうちエドキサバンは、膝関節や股関節の術後患者の静脈血栓塞栓症予防の適応で10年度のできるだけ早い時期に申請する予定。庄田隆社長(写真)は同日の新中期計画説明会で、「日本で最初の経口抗Xa阻害薬として市場参入したい」と話した。同剤は東京都江戸川区の同社研究所で創出されたもの。また、日本では12年度までに、新薬4製品のほか、抗菌薬クラビットの注射用剤や消炎鎮痛薬ロキソニンのゲル製剤も投入する計画だ。

同社は、後発品と、MR活動がそれほど必要ないほど市場で確立している一部の長期収載品を手掛ける新会社「第一三共エスファ」を4月に設立、10月から事業を始める。庄田社長は設立理由について、「多様なニーズに対応するため」と語った。後発品の品揃えに向けて他メーカーとの連携を進めていることも明かした。また、良質廉価な製品を提供するため第一三共傘下のランバクシーと協業するほか、エスファの流通は第一三共のチャネルを活用、情報提供も第一三共と連携して対応する。エスファで扱う製品は、エスファが製造販売元、第一三共が発売元となる。庄田社長は説明会後、記者団に、「日本での後発品の成功にはブランド力がいる」と指摘し、第一三共ブランドを前面に押し出して展開していく構えを見せた。

●オルメサルタン 全世界で3000億円目指す

新中期計画の12年度の数値目標は売上高1兆1500億円(09年度見込み=以下同、9600億円)、営業利益1800億円(960億円)、研究開発費2000億円(1940億円)――。この売上高にはランバクシー社の2700億円(1480億円)を含む。海外売上高は6500億円(4880億円)、海外売上高比率は56.5%(50.8%)と設定した。地域別の売上目標は日本5000億円(医療用薬・OTC)、米国約3150億円、欧州約1500億円、日米欧以外の国・地域で1500億円以上――。

グローバル製品は、これまでのオルメサルタン、レボフロキサシン、プラバスタチンの3品目に、プラスグレルとエドキサバンを加えた計5品目とする。オルメサルタンは全世界でのライフサイクルマネジメントで計3000億円を目指す。プラスグレルは米国で第一選択薬となるよう取り組み、先ずは12年度までに500億円製品に育成する。研究開発の重点領域は「癌」と「循環代謝」。このうち循環代謝領域では、これまでの血圧などの単一リスク因子軽減へのアプローチを改め、複数リスク因子管理や臓器保護に着目したアプローチで取り組む。

 

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