ノバルティスは４月８日の株主総会で、アルコンとの統合が承認されたと日本法人を通じて発表した。アルコンも７日の株主総会で統合が承認されており、８日付で両社の法的な統合が完了したことになる。今年10月までに統合作業を完了させる計画。ノバルティスはアルコン統合で世界のアイケア市場の７割以上をカバーすることになり、年間90億ドル以上の売上げを見込んでいる。日本については今後、チバビジョンと日本アルコンのあり方が検討される。

ノバルティスはこれまでにアルコンの発行済株式の77％を取得していたが、今回の統合承認によって残り23％分を取得して完全子会社化することになった。ノバルティスのダニエル・バセラ会長は、アルコン統合によって、▽革新的な医薬品▽ジェネリック医薬品▽ワクチン及び診断薬▽コンシューマヘルス▽アイケア――の５つの成長事業部門を持つことになったと説明した。

なお、今回の統合承認によってアルコン社１株あたりノバルティス社2.9228株に株式交換されるほか、アルコン社１株あたり8.2米ドルも支払われる。ノバルティスがアルコン完全子会社化に要する費用は昨年末時点で総額520億ドルとされていたが、今回の株式交換と現金支払いにより買収総額が変わる可能性があるという。