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厚労省 ジェネリックの新数量シェア目標 18年3月末までに「60%以上」で決定

公開日時 2013/04/08 04:02

厚生労働省は4月5日、ジェネリック(GE)の使用促進に向けて、新たな数値目標と取り組むべき施策をまとめた「後発医薬品のさらなる使用促進のためのロードマップ」を公表した。2017年度末(18年3月末)までの5年間に、GEは数量シェアで「60%以上」を目指す。この数値目標は、分母を長期収載品とGEにした新指標で算出するもので、分母に特許期間中の先発品を含む旧指標で算出するものではないことに留意が必要となる。厚労省によると、前回薬価調査の11年9月時点でのGEの数量シェアは新指標で39.9%(旧指標22.8%)となっており、18年3月末までにGE市場を1.5倍程度拡大させることになる。

これまでのGE使用促進策の数値目標は、最終12年度末(13年3月末)で、数量シェア30%以上(旧指標)としていた。結果は25.6%前後(厚労省推計値)とされ、未達に終わった。厚労省によると、この25.6%を新指標に換算すると44.8%になる。

厚労省は、これまでの計画が終了したことから、新たな計画となるロードマップを策定した。ロードマップでは、フランスやスペイン並みとなる数量シェア目標を掲げ、これまでに浮き彫りになった課題に対する国、都道府県、GEメーカーなど各関係者が取り組むべき施策を盛り込んだ。そして、数量シェアの進捗や各関係者の取組み状況を年度ごとにモニタリングし、目標の適宜見直しや必要な促進策を追加していく方針を示した。

◎保険医療機関からの照会 GEメーカーは指定期間に100%対応を

GEのさらなる使用促進に向けて取り組むべき施策は▽安定供給▽品質に対する信頼性確保▽情報提供の方策▽使用促進に係る環境整備▽医療保険制度上の事項▽ロードマップの実施状況のモニタリング――の6本柱で構成している。このうち安定供給では、「品切れの発生」に課題があるとして、業界団体が13年度中にGEの供給ガイドラインを作成し、14年度中にGEメーカー全社がガイドラインに準拠した「安定供給マニュアル」を作成・運用することを求めた。この供給ガイドラインには、▽指定納期内の配送体制の整備▽社内在庫と流通在庫合わせて平均2か月以上の確保▽原薬の状況に応じたダブルソース化――などを盛り込むよう指摘している。

品質については、「信頼性は、以前と比較すれば格段に上がっていると考えるが、依然としてGEの品質に不安を抱く医療関係者もいる」とし、国は医療関係者がインターネットで必要な情報を容易に入手できる体制を整備する。都道府県は、GEメーカーの工場見学を企画するなど、GEの品質の理解促進につながる研修事業などを実施する。メーカーに対しては、品質管理の徹底や、指摘のあった品目に対する迅速対応を求めた。

情報提供については、情報提供の充実や、医療関係者の情報収集・評価の負荷を解消することが必要と指摘。このため都道府県は取組みのひとつとして、「汎用後発医薬品リスト」を作成し、地域の保険医療機関や保険薬局に情報提供する。一方、業界団体やGEメーカーに対しては、団体で運営している「ジェネリック医薬品情報提供システム」の改善・拡充のほか、GEメーカーによる情報提供体制の整備・強化を求めた。

このGEメーカーによる情報提供の取組みを詳細に見てみると、▽MRの質向上のための教育の充実▽保険医療機関等からの照会に対し、指定する期間内に100%対応▽「使用上の注意」の改訂時の医療関係者への「お知らせ文書」の配布は、引き続き1か月以内に配布――など細かく記載している。さらにMSによる情報提供体制の構築の検討にも触れた。この点について厚労省は本誌に、「MRの取組みやMSの活用は、情報提供手段のひとつとして記載したもので、(厚労省として)強制するものではない。しかし、やらないといけないことは間違いなく、(厚労省の)メッセージと受け止めてほしい」とコメントした。

GE使用促進に係る環境整備では、国民全体にGE使用促進の意義やメリットを一層理解してもらうことを課題のひとつに挙げ、国や都道府県などによるPRのほか、保険者にも差額通知事業の推進を求めた。医療保険制度上の事項では、医師や薬剤師にGEへの理解が進む更なるインセンティブの検討が必要として、国が中医協などで検討していく。

ロードマップのモニタリングでは、2年に1回の薬価調査や約4か月前の実績が公表される調剤メディアスで数値目標の進捗をチェック。各関係者の取り組み状況はアンケート調査などで確認していく。モニタリングの結果は公表し、「専門家、関係者の評価を踏まえ必要に応じ追加的な施策を講じる」としている。

◎JGA澤井会長「業界一丸で取り組む」

ロードマップの公表を受け、業界団体が相次ぎコメントを出した。日本ジェネリック製薬協会(JGA)の澤井弘行会長(沢井製薬会長)は、「業界一丸となって一層の使用促進に努力していく」とし、ロードマップで取り上げられたGE業界として取り組むべき課題に対しては、「わたしがリーダーを務める『信頼性向上プロジェクト』で、課題の達成に向けて積極的に活動していく」とコメントした。

日本製薬団体連合会の内藤晴夫会長(エーザイ社長)は、「イノベーションの評価と後発品の使用促進はいわば車の両輪」と改めて訴え、GE使用による医療費節減の必要性に理解を示しつつ、新薬の薬価を要件を満たした場合に据え置く新薬創出・適応外薬解消等促進加算の導入も求めた。また、「(GEの)これまでの施策に対する十分な検証がないままに次の目標数字のみが議論され、ロードマップが決定されるに至った」とも指摘し、数値目標が施策を積み上げて決めたものではないことに不満を示した。

 

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