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財政審が建議 次期診療報酬改定・本体マイナス 薬価引き下げ財源を振り替えず

公開日時 2015/06/02 03:50

財政制度等審議会(会長:吉川洋・東京大学大学院経済学研究科教授)は6月1日、「財政健全化計画等に関する建議」を取りまとめ、2016年度の次期診療報酬改定について、薬価引き下げ財源を振り替えず、本体マイナス改定とする方針を打ち出した。社会保障費の伸びについては、“削減額ありきではない”とした上で、「高齢化による伸び」に相当する年間5000億円の範囲内に抑制する方針を掲げた。同日、建議を麻生太郎財務大臣に手交した。


建議では、次期薬価・診療報酬改定について、「薬価調査に基づく既存薬価のマイナス分は診療報酬本体の財源とはならない」とした。薬剤費についても過去10年間で年率3%近い伸びを示しているとした上で、薬価調査の実施による引下げ分については、市場実勢価格の反映にすぎないと指摘した。また、2017年度に予定される消費税増税の取り扱いにも触れ、2016年に薬価調査を行い、新たな薬価基準とするとし、16年度、17年度、18年度の3年連続改定の必要性を強調した。


一方、診療報酬については、国民皆保険の維持には「今後、サービス単価をさらに大幅に抑制することが必要」と指摘。「国民の保険料負担を含めた負担増の抑制の観点から、メリハリをつけつつ、全体としてはマイナスとする必要がある」とした。16年には、地域医療構想の策定や医療費適正化計画を通じ、各都道府県が一人当たり医療費やGEの使用率など地域差の解消に本格的に取り組むこととなる。建議では、こうした都道府県に対する重点的な支援を行う必要性を指摘。地域差の解消に向けた改革が進まない地域については、報酬単価の調整を現行制度に基づいて実施できるよう、運用基準の明確化が必要とした。


調剤報酬については、保険薬局の収益率等を踏まえ、調剤技術料について適正化に向けた見直しを行うことが必要であることも盛り込んだ。


◎GE使用促進 数量シェア引き上げは一段階目に


後発医薬品(GE)の使用促進については、二段階の策を盛り込んだ。第一弾として、GEの目標値を、2017年度内に数量シェア60%から80%へと引上げる。数量シェア目標達成には、GEの安定供給が必要であることから、後発メーカーの設備投資計画の立案など“将来予測”を確保することの重要性も指摘した。今夏に政府とコミットし、3年ほど先の予定を示す。


第二弾として、18年度から、公的保険による長期収載品の給付額を後発医薬品の価格までとし、それを超えた分は患者負担とする改革案を明示した。18年度には、GEの浸透が進み、生産体制の整備や国民のGEへの意識が高まることが予測されるためとした。


◎医療ICTやマイナンバー活用 重複投与や多剤投与のチェックに


医療の効率化の観点からは、医療IT(ICT)やマイナンバーを活用して、リアルタイムにレセプトデータを把握することの重要性を強調。残薬の問題が指摘される中で、重複受診や多剤投与をチェックできる仕組みの構築が重要とした。また、医療機関の機能評価・対象拡大(診療所等)、医薬品・医療機器等に対する費用対効果評価分析の早期本格実施、診療報酬等の基準の順守状況のチェックの強化等を行う必要があるとした。そのほか、これらの取り組みを推進する基盤として、ナショナルデータベース(NDB)を構築することの重要性を強調。収載情報の充実、データ活用の利便性向上を図る必要があるとした。そのほか、患者負担の月額上限を設ける、いわゆる受診時定額負担・免責制の導入を求めた。

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