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厚労省・二川次期事務次官 新薬創出できない企業は事業転換 効率の良い医療提供体制目指す

公開日時 2015/09/28 03:50

10月1日付の人事で事務次官に就任する厚生労働省の二川一男医政局長は9月26日、日本薬局学会学術総会で講演し、後発医薬品(GE)80%目標につい て合意する姿勢を示した上で、製薬企業の在り方について「次から次へと新薬、特許がきいている新薬を出せる会社でなければだめですよ、と。そうでなければ 自らジェネリックメーカーになるという位置づけももちろんある」と述べた。高齢化に伴う社会保障費の伸びについての考え方については、「財務省が言うような、お金をなんとか節約しようという発想ではなく、必要な医療サービスは提供しないといけない」と述べ、効率の良い医療提供体制を構築することの重要性を強調した。


二川氏は、政府の経済財政と改革の基本方針2015(骨太方針)で、社会保障の改革メニューについて「ハードルが高いと思う項目もたくさんある」との認識を示した。その上で、「割と合意できるのは、後発医薬品、ジェネリックの促進。特許が切れているので、同じ成分で同じ効果で安い。必要な医療は提供できるけれど安上がりできる」と述べた。骨太方針にも、“検討”ではなく、「2018年度(平成30年度)から2020年度(平成32年度)末までの間のなるべく早い時期に80%以上とする」と明記されていると説明した。


その上で、GE80%時代では、新薬メーカーは特許切れ後に急激な売上減少が見込まれることから、創薬力を高めることの重要性を強調。「新薬の開発は、新薬メーカーの部分になるが、国としては、基盤となる部分をちゃんとやらないといけない」と述べ、基礎研究などの充実をサポートする姿勢をみせた。軸となる施策として、国立がんセンターを中心に、疾患登録情報を活用した臨床開発インフラを整備する“クリニカル・イノベーション・ネットワーク(CIN)”をあげた。患者がどの医療機関を受診しているか、わかる仕組みを構築することで、製薬企業の研究開発を後押ししたい考えを示した。



◎急性期から回復期への転換促す 診療報酬上の手当ても



効率の良い医療提供体制実現に向けては、「ひとつの病院で医療を完結できる時代ではない。回復期、療養する場所が必要だ。医療資源が効率よく配置された形にすることで、各地域で必要に応じた体制を組む」ことが重要と述べた。地域包括ケアの実現が必須とした上で、「(医療需要に基づいて都道府県が策定する)地域医療構想がひとつの大きな肝」との考えを示した。


地域医療構想実現に向けては、①急性期からの病床転換を進め回復期を充実、②医師、看護師の需給見通し、医学部の入学定員の減少など養成数を検討、③療養病床など慢性期の医療ニーズに対応する医療・介護サービスの確保—の対応を図ることが必要との考えを示した。

急性期から回復期への病床転換については、医療機関自らが、それぞれの地域の医療需要を踏まえて、選択することを求めた。財源としては、地域医療介護総合確保基金があるが、機能により医師・看護師の配置が異なることから、「転換に当たって妨げとならない診療報酬の設定が必要だと思っている。保険局に対しては、よく考えてほしいという要望を出している」と述べた。


療養病床については病床数を減少する必要性を指摘した上で、「医療ニーズがないわけではないので、どこで医療ニーズを満たすか考える」と説明。すでに厚労省では、慢性期の医療・介護ニーズに対応するサービス提供体制の在り方を検討する「療養病床の在り方等に関する検討会」を立ち上げ、制度改正に向けた選択肢を年内を目途にとりまとめる方向で検討が進んでいる。その後の予算確保などは来年以降検討することになるが、「来年は難しいかもしれないが、再来年くらいの法改正は、ありうるのではないかということで、検討していただいている」と述べた。


そのほか、医師や看護師の配置については、地域や診療科による偏在はあるものの、「全体数としていくら必要か考える必要はある」と指摘。文科省とも調整し、医学部の入学定員減なども視野に検討を進めていく考えも示した。

 

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