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バイオジェン 血液事業分社化でスギノ社長「特定領域に集中投資で質向上」

公開日時 2016/09/09 03:52

バイオジェン・ジャパンは9月8日、2017年初めを目標に血友病事業を分社し、血友病・血液疾患に特化した新会社「バイオベラティブ・ジャパン」を設立すると発表した。グローバルでの分社化と同じタイミングで分社化に向けた動きを進める。分社後のバイオジェンは、多発性硬化症、脊髄性筋萎縮症(SMA)、アルツハイマー病など神経変性疾患にさらなる集中的な投資を行う考えだ。同社のスティーブ・スギノ代表取締役社長は、「MR数を増員し、大規模な組織にし、大規模な売上をあげるビジネスモデルが良いと考えられてきた。しかし、こうした時代はすでに終わりを告げた」と指摘。「特定の疾患領域に特化し、真の専門性をMRやメディカル部門を通じて提供することが重要だと考える」と続けた。特定の疾患領域に集中投資を行うことで、革新的な新薬の継続的な創出や、製品や情報提供の質向上につながるとの見方を示した。


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スギノ氏は、バイオジェンは「製薬企業ではなく、世界最大のバイオテクノロジー企業のひとつだ」と説明。血友病事業では、2014年に、20年ぶりの新薬である血友病A治療薬・イロクテイト、血友病B治療薬・オルプロリクスの2製品を上市して以降、グローバルでは売上高を2年間でゼロベースから6億4000万ドルまで伸長させた。日本市場でも、血友病B治療薬のオルプロリクスは、2014年の発売後18か月時点で50%以上のシェアを誇る。2015年度の売上高は前年度比117%増という高い伸びを示した日本のビジネスも牽引してきた。


こうした中で、分社化に至った背景について、スギノ氏は疾患に集中投資を行うビジネスモデルを構築することで、開発品の成功確率を高めることや、メディカル部門や営業組織の質が高められるとの考えを示した。「今後、さらに機会を広げ、現在、そして未来の患者に新たなイノベーションを提供し続けるためには、組織を分離し、リーダーも分け、資本も分けることが必要だと判断した」と解説した。分社化による営業上のベネフィットについてスギノ氏は、「高い質、専門性をもった小規模な組織で、大学病院など全国をカバーすることができると考えている。営業上からみれば、これがベネフィットだ」と強調した。


一方、バイオジェン・ジャパンについては多発性硬化症、脊髄性筋萎縮症(SMA)、アルツハイマー病、パーキンソン病、神経障害性疼痛などの神経変性疾患のパイプラインを揃えることになる。スギノ氏は、「さらに神経変性疾患に特化、注力していきたいと考えている」と述べた。


米国本社では、分社化した社名はBioverativ。CEOにはバイオジェンの医薬品事業&テクノロジー部門のエグゼクティブ・バイスプ レジデントだったジョン G. コックスが就任する予定。手続き完了後にナスダック(NASDAQ)市場で上場する方針だ。
 

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