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米FDA AML治療薬Vyxeosを承認 初の2つのタイプの白血病適応

公開日時 2017/08/08 03:50

米食品医薬品局(FDA)は8月1日、アイルランド・Jazz Pharmaceuticals社の急性骨髄性白血病(AML)治療薬Vyxeos(シタラビン/ダウノルビシン)を承認した。適応は、新規に診断された治療関連白血病(他のがんの治療により発症した白血病)および骨髄異形成関連変化を伴う白血病(骨髄異型性症候群から変化して発症した白血病)。この2つのタイプの白血病の治療薬としては初のFDA承認薬となる。


同剤は、AML標準薬のシタラビンとダウノルビシンの定用量配合剤で、効果を高めるよう工夫されたリポソーム化注射剤。FDAから優先審査、希少疾病薬ならびに画期的新薬(BTD)の指定を受けた。同剤を開発したJazz Pharmaceuticals社のBruce Cozadd会長兼CEOが、「治療関連白血病および骨髄異形成関連変化を伴う白血病に対する40年ぶり以上の新たな化学療法の進歩を示した」と述べるほど、画期的なものとなった。


FDA医薬品評価研究センター(CDER)のRichard Pazdur血液・腫瘍製品部長代理は、「今回の承認は一定のタイプのハイリスクのAML患者に特化した初の承認薬」と説明。「Vyxeosは通常使用されている2つの化学療法剤を1剤にしたもので、患者がそれを別々に服用できる場合には、患者の延命に役立つ」と配合剤のメリットを説明した。


同剤は、日本新薬が2017年3月30日、Jazz社から国内における独占的開発・販売権を取得したことを発表している。


治療関連白血病は、化学療法あるいは放射線療法による合併症として発症、それらを受療した全患者の8~10%が治療開始後平均5年以内に発症する。骨髄異形成関連変化を伴う白血病は、一定の血液障害の病歴を有することに特徴づけられ、がん細胞内に重大な遺伝子変異を持っていることによって発症する。


米国立がん研究所(NCI)は、米国では今年、2万1380人が新たにAMLと診断され、10590人がAMLで死亡すると推計している。

 

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