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武田薬品・17年度第2四半期 国内医療用薬売上は横ばい 製品販売権返還の減収をタケキャブ増収で吸収

公開日時 2017/11/02 03:51

武田薬品は11月1日、2018年3月期(17年度)第2四半期(4~9月)決算を発表し、国内の医療用医薬品売上は2520億円、前年同期比0.1%増と横ばいだった。ファイザーとの間の▽肺炎球菌ワクチンのプレベナー13▽血友病B治療薬ベネフィックス――の仕入れ販売契約が16年末に終了し、武田に157億円の減収影響が出たが、抗潰瘍薬タケキャブの急成長などで吸収した。クリストフ・ウェバー社長は同日開いた決算会見で、国内医療用薬事業について、「パフォーマンスに納得、満足している」と語った。

ファイザーとの仕入れ販売契約による影響を除外すると、7%程度の成長になるとしている。

国内主要製品の売上をみると、タケキャブ(配合剤、パック製剤含む)は253億円で前年同期比83.0%増だった。金額ベースでは115億円の増収となる。同社の国内売上トップ製品は降圧剤アジルバ(配合剤含む)の358億円(前年同期比7.3%増)。このほか売上上位製品の中で2ケタ成長したのは高脂血症治療薬ロトリガで、売上は156億円(16.4%増)だった。

■タケダは日本のリーディングカンパニー 売上ランクにも「満足」

同社の国内医療用薬売上は、第一三共の2576億円に次ぐ2位となる。この点についてウェバー社長は会見で、「リーディングカンパニーというのは、単に売上だけを指しているわけではない」と改めて指摘。リーディングカンパニーとは、プレゼンス、規模、研究への投資、営業力、成長力などすべてを含めたものだとし、「(武田は)リーディングカンパニーだと考えており、日本の(売上)ランキングにも満足している」と述べた。

■「デジタルは全てのバリューチェーンに影響」

会社を挙げて注力しているデジタル技術の導入に関しては、「非常に重要な取り組みで、かなり集中して対応中だ。デジタルは全てのバリューチェーンに影響を与える」との認識を示した。そして、▽医師とのやり取り▽国によっては患者とのやり取り▽日本ではマルチチャネルアプローチ――といったことでパイロットスタディを精力的に行っているとした。また、将来構想として、「今後、より多くの医療データが患者から出てくる。このデータを活用できれば、将来の医療に大きく貢献できると考えている」と述べ、医療ビッグデータの活用にも意欲を示した。

■営業本部長に外部人材登用、多くの国での経験に期待

同社では、10月1日付け人事異動で、国内医療用薬事業を指すジャパンファーマビジネスユニット(以下、JPBU)の営業本部長に大中康博氏を登用した(記事は、こちら)。大中氏はサノフィやブリストル・マイヤーズスクイブで要職を歴任し、武田に9月1日付で入社した。230年以上の歴史の中で、営業本部長に外部人材を登用したのは今回が初めてとなる。

外部人材を登用したねらいについてウェバー社長は、「重要なリーダーシップを埋める時は当然、社内を最初に見る。人材開発にも注力している」と話した上で、「外部の方のほうが、より特定のプロファイルでベネフィットを得られるというケースがある」と指摘。そして、「大中さんはいろいろな国での経験が非常に豊富だ。タケダとしても、日本のリーダーシップチームにとっても、大きな付加価値があると思った」と任命理由を述べた。

■連結業績は増収増益 消化器、がん、CNS、新興国事業の好調で

武田の第2四半期の連結業績は売上8814億円(前年同期比3.6%増)、営業利益2343億円(同44.6%増)など増収、各利益段階で2ケタ増益だった。成長ドライバーに位置付ける消化器系疾患、がん、中枢神経(CNS)系疾患、新興国事業――で計14.9%の増収(為替影響等除く)と引き続き好調だったほか、円安による203億円の増収効果もあり、事業売却などによる432億円の減収影響を吸収した。

製品別では、特に潰瘍性大腸炎・クローン病治療薬エンティビオが世界売上970億円、前年同期比48.4%増と伸長し、同社の業績全体を牽引した。同剤は武田の売上トップ製品。承認国数は60か国以上、日本では17年8月に承認申請している。

下期は、抗がん剤ベルケイドが米国で特許切れを迎え、ジェネリックが参入見込みであることが逆風となる。それでも上期の好調な業績や円安影響を考慮して、通期予想を今回、上方修正した。

【17年度中間期連結業績(前年同期比) 通期予想(前年同期比)】 
売上高 8814億1600万円(3.6%増) 1兆7200億円(0.7%減)(修正前1兆6800億円)
営業利益 2343億4900万円(44.6%増) 2000億円(28.3%増)(修正前1800億円)
親会社帰属純利益 1728億1600万円(39.0%増) 1520億円(32.2%増)(修正前1380億円)

【17年度中間期のグローバル主要製品売上(前年同期実績)、通期予想、億円】
エンティビオ 970(653)30%超の増
ニンラーロ 217(128)30%超の増
ベルケイド 720(693)20~30%の減
アドセトリス 190(144)10~20%の増
タケキャブ 253(139)30%超の増
トリンテリックス 234(142)30%超の増
リュープロレリン(国内製品名:リュープリン) 562(582)±10%以内
デクスラント 334(315)±10%以内
アジルバ 358(334)±10%以内
ネシーナ 256(250)±10%以内
ユーロリック 230(195)10~20%の増
コルクリス 199(202)±10%以内
アミティーザ 175(169)±10%以内
パントプラゾール 345(383)±10%以内
ランソプラゾール(同タケプロン) 186(233)20~30%の減
カンデサルタン(同ブロプレス) 114(188)30%超の減
*通期予想は16年度実績からの増減

【17年度中間期の主要製品国内売上(前年同期実績)、億円】
アジルバ※ 358(334)
タケキャブ※ 253(139)
リュープリン 240(248)
エンブレル 198(210)
ロトリガ 156(134)
ネシーナ※ 152(171)
ベクティビックス 97(95)
レミニール 90(88)
ロゼレム 44(40)
ベネット 39(43)
アドセトリス 19(16)
※配合剤、パック製剤を含む
*通期予想は非開示

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